ボン(仏/bon)

チュチュのスカート部分。チュチュ・ボンの略で、多くは、クラシック・バレエの稽古着の一つでリハーサル用のチュチュを意味します。別項目「チュチュ」もご参照ください。 チュチュには、丈の短いクラシック・チュチュと、釣り鐘型をしたひざ下まであるロマンティック・チュチュとありますが、ボンは両方あります。どちらも、ボディス(胴体部分)がなくスカートのみで、レオタードの上に身に着けます。

基本的にバレエは、体のラインを確認しながら行わなくては上達しないもの。それ故に、お稽古着にレオタードが存在し、極力体のラインを隠さないようにするのが理想です。舞台のためのリハーサルでは、洗練されたラインや動きを目で見て磨く過程も大切ですが、本番を意識したものを身に着け、本番と近い環境を作って、本番の感覚を体得させることも大切。舞台では予測がつかないことが起きます。衣裳のことだけを言えば、チュチュだと足元が見えない、ポー・ド・ブラも「ここを通っていたのに、あれ!?」とぎこちなくなってしまう、など個人的な困りごとは他人に被害が及びにくいですが、組んで踊るパートナーの男性や群舞などのお隣さんとの距離感や回転がうまくいかない! こういった相手がいるケースは是が非でも避けたいですよね。「稽古中から本番の空気を感じていれば、あそこで失敗しなかったはず...」なんて、後悔先に立たずで苦い経験をしないためにも事前につぶせることは解決しておき、リスクは最少に抑え、本番は安心して踊りに集中しなくては。お稽古着で成功をつかみましょう。

 

[解説]
文葉

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