フォンデュ(仏/fondu(e))

チーズ・フォンデュの「フォンデュ」とバレエで使われる「フォンデュ」と、意味が同じと気付いたときは、食いしん坊な私ですから、より、フォンデュが好きになってしまい。それまでは先生の注意そのままを表現しようとしてもうまくいかなくて、バーでバットマン・フォンデュ・デヴェロッペが出てくると、「うーむ」と苦手意識が前に出てしまって消極的だったのが、待ってましたと頑張れるようになりました(単純だな私...)。普段の生活でバレエ用語を発見すると妙に嬉しくなります。相互にイメージがつながって、楽しい。
フォンデュにバレエの美しさを感じます。魅力的なフォンデュでより美しさに磨きをかけたい方、多くいらっしゃるのではないかしら?

フォンデュは、「溶けた」とか「とろける」という意味で、バレエでは、ゆっくりと片方の軸足のひざを柔らかく曲げることによって、ゆっくりと沈んでいくような、なめらかな動作を作ります。フォンデュはどちらかというと元気よく曲げて伸ばす動きではありません。同じ「曲げて伸ばす」動作のプリエは2本の足で行うもので、フォンデュは片足。力学的にも片足のほうがゆっくりじっくりな動きになりますよね。

バットマン・フォンデュ・デヴェロッペは、片足をスュル・ル・ク・ドゥ・ピエにしながら、同時に軸足はドゥミ・プリエになり、そこからデヴェロッペ。軸足が伸び上がるのと同時に「とろけるように」じわじわと曲げていた脚を前方(ドゥヴァン)、後方(デリエール)、横(ア・ラ・スゴンド)に広げていきます。このときのコツは2つあると、私は常々思っています。最初にスュル・ル・ク・ドゥ・ピエにしながら沈む動作をよりゆっくりと、それからデヴェロッペで広げた後にさらに甲とかかとを遠くに遠くに伸ばす。伸び縮みを丁寧に強調するような、すべての動作の輪郭、境界線がぼやけるような溶け合うような...。そんな技術的な細かなことより、自分の一番好きな「何か」を考えて心を優しくふんわり開放的にさせながらするのが一番のコツ!ですね♪

 

[解説]
文葉

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