解説:文葉

バー

(英/bar、仏/barre)

 稽古場の壁面にぐるりと張りめぐらされた横棒。そして移動するバー。そこにつかまり行うバー・レッスンはバレエのいろはを学ぶ、おろそかにしてはならないレッスンです。ピアノでいうと、バイエルやツェルニー、ソナチネかな? ドビュッシー、ショパンの曲を弾くにも地道に指さばきの練習を重ねますよね。それと同じです。白鳥を踊るにも、ジゼルになるにも、まずはバーにつかまり、プリエをしなくては。バランスが取れるようにならなくては。何より、正しい姿勢、動作を体に刷り込ませなくてはなりません。バランシンは「難しいアンシェヌマンをするよりも、タンジュを各方向(前、横、後ろ)60回ずつ行った方がいい」と言ったというじゃありませんか。
  具体的なレッスン内容は、大まかにいうと、プリエとグラン・プリエ、ポー・ド・ブラでスタート。次に、バットマン・タンジュ、バットマン・デガジェ、ロン・デ・ジャンブ・ア・テール、フラッペ、フォンデュ、ロン・デ・ジャンブ・アン・エール、アダージョ、グラン・バットマン。
バレエを3歳から習いはじめた私のいっちばん古い記憶は、バー・レッスンをしている自分。指定のブルーの半袖レオタードに、ピンクタイツ、バレエシューズを履いて、バーにつかまったまま鏡の中の自分とにらめっこをしている。もしくは、タンジュをしている。誰かに憧れて始めたワケではないから、じーっと自分を観察してたのか…?(変なの。) 今では、プロのダンサーのレッスン風景を見るのが大好き! 公演前、舞台にバーを出して体をほぐしながら、今日の自分の体調を確かめている様子なんて! 集中している姿は素敵ですよねぇ。