荒部 好

『眠れる森の美女』パリ・オペラ座 プロローグ付3幕

 ヌレエフ版の『眠れる森の美女』は、ミラノ・スカラ座バレエ、カナダ国立バレエ、ロンドン・フェスティバル・バレエ、ウィーン国立歌劇場バレエなどに振付けられている。近年、このうちのカナダ国立バレエ団のヴァージョンでヌレエフが主演している舞台の映像が見つかり、話題となったこともあった。
 パリ・オペラ座バレエでヌレエフ版『眠れる森の美女』が初演されたのは1989年、美術はニコラス・ジョージアデスである。その頃、パリ・オペラ座バレエ団の芸術監督を務めていたヌレエフの任期の最後のシーズンだった。
 このDVDに収録されているのは、1999年のパリ・オペラ座バスティーユの公演であるが、1997年に再演した際にエツィオ・フリジェリオが美術を新たに作り、衣裳もフランカ・スカルチアピーノが一新している。
 良く言われるように、ヌレエフの振付は王子のダンスをかなり付け加え、見せ場を新たに作っている。特に、第2幕の高度のテクニックを必要とする長いソロは有名である。ここでは油ののりきったオペラ座のヌレエフ世代の代表ダンサー、マニュエル・ルグリが完璧に踊っていて見応え充分。
 オーロラ姫は当時、ルグリとパートナーを組むことの多かったオーレリー・デュポンが、初めてこの難役に挑戦している。他にも、デルフィーヌ・ムッサンのフロリナ王女とパンジャマン・ペッシュの青い鳥、レティシア・ピュジョルの白い猫、ジャン=ギヨーム・バールやマリ=アニエス・ジローの宝石などお楽しみのシーンが多い映像である。


ルドルフ・ヌレエフ振付・演出

『眠れる森の美女』
DVD
\4,901 (本体価格\4,667 )