「Clementia vol.3 クレメンティア 〜相受け入れること、寛容〜」

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昨年、12月に天王洲銀河劇場で上演された「Clementia vol.3 クレメンティア 〜相受け入れること、寛容〜」がDVDになって発売された。
ラテン語で「寛容」を意味する「Clementia」とタイトルがつけられたこの公演は、「相受け入れること」をテーマに、ジャズやコンテンポラリーダンス、バレエ、日本の伝統的な楽器演奏や舞踊、西洋の楽器演奏など、各界の一流アーティストが、マシュー・ボーンの「ドリアン・グレイ」で主役を踊るなど国内外で活躍するダンサー大貫勇輔を中心に集まり、お互いの表現を受け入れながらひとつの作品を創り上げていくコラボレーション公演で、2014年に大貫勇輔&SINSKE(マリンバ)でスタートした企画。
2015年公演ではKバレエカンパニーの宮尾俊太郎、日本舞踊の尾上菊之丞らが参加したが、3回目となった昨年の公演では、大人ほどの大きさのある人形での「舞」を追求するホリ・ヒロシ、ミュージカル界で活躍するテノール歌手の田代万里生、ベルギー式アコーディオンの第一人者である桑山哲也、数々の全国大会で最年少優勝記録を塗り替えた若き三味線プレーヤー浅野祥、ジャズ界からは世界的に活躍している異才のピアニスト、クリヤ・マコトが参加。脚本・構成・振付に川崎悦子を迎えて新しいコラボレーションが生まれた。

Q8A9042.jpg ©:ホリプロ 撮影:渡部孝弘

第一幕は、とあるアパートの住人たちの物語。マエストロ兼ダンス担当のユウスケ(大貫)、一見クールだが実はおしゃべり好きピアニストのマコト(クリヤ)、ロックミュージシャンのような格好をした三味線担当のショウ(浅野)、人の良さそうな外見に似合わず神経質で小心者アコーディオン弾きのテツヤ(桑山)、ヒットする新曲がなかなか書けずに苦しむ作曲家のマリオ(田代)。個性的な面々によるプロフェッショナルな音楽とダンスに、美しい人形舞が加わってストーリーが展開される。
音楽は映画『ニューシネマ・パラダイス』やドビュッシー「月の光」、歌劇『トスカ』より「歌に生き、恋に生き」、『カルメン』より「ハバネラ」などの既存曲のほか、オリジナルの楽曲で構成されているが、今回の公演のために書き下ろされたオリジナル曲「CLEMENTIA」がすばらしい。また、三味線から始まりアコーディオンとピアノが奏でる「リベルタンゴ」で人形とダンサーが踊るのも今作ならでは。
浅野の民謡「北千島哀歌」から始まる第二幕はそれぞれの個性と力を発揮したエンターテイメントショー。ミュージカル界の貴公子と呼ばれる田代は弾き語り「Caruso」で、歌だけではなくピアノの才能も披露。大貫はクリヤのジャズピアノに乗って、インプロビゼーションで踊った。
それぞれのジャンルのプロフェッショナルたちのパフォーマンスは最後まで圧巻。次回作があることに、期待したい。

Q8A9343.jpgQ8A9011.jpgQ8A8956.jpg ©:ホリプロ 撮影:渡部孝弘

発売元/販売元 :ホリプロ
¥5,000(本体)+税

「Clementia vol.3 クレメンティア〜相受け入れること、寛容〜」
(2016年12月公演)
◆出演
田代万里生(テノール、ピアノ)
大貫勇輔(ダンサー)
ホリ・ヒロシ(人形舞)
桑山哲也(アコーディオン奏者)
浅野 祥(三味線プレーヤー)
クリヤ・マコト(ジャズピアニスト)
人形脇使い、ダンサー(新納智子)

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「Clementia vol.2〜クレメンティア:相受け入れること、寛容〜」(2015年9月公演)
◆出演
宮尾俊太郎(バレエダンサー【Kバレエカンパニー】)
大貫勇輔(コンテンポラリーダンサー)
尾上菊之丞(日本舞踊家【尾上流四代家元】)
藤原道山(尺八演奏家)
SINSKE(マリンバ奏者)