荒部 好

『アンジェリーナはバレリーナ』

キャサリン・ホラバード/文 ヘレン・クレイグ/絵
今回ご紹介するのはとても楽しい絵本「アンジェリーナのシリーズ」です。バレリーナを夢みるねずみの女の子、アンジェリーナのお話。

「ねずみのアンジェリーナは、バレエが大好き。家でも、学校でも、夢の中でもおどっています。勉強もお手伝いもせずにおどってばかりのアンジェリーナにお母さんは困ってしまって…」という可愛いらしい物語です。
とにかくバレエが大好きで、一日中すべてをバレエをおどるためだけに過ごしている、ねずみの女の子アンジェリーナがリリー先生にバレエを習い始める時のこと。一生懸命バレエを習ったアンジェリーナが、初めて舞台でおどる時のこと。おじいちゃんやおばあちゃんと一緒に、舟にのってマウスランドのダンスフェスティバルに参加した時のこと、などなどのハラハラするような出来事が活き活きと語られています。

ページを繰っていくと、精密でロマンティックな夢があって色彩の美しい絵の中で、アンジェリーナは今にもおどりだしそうに見えます。

このアンジェリーナの絵本のシリーズは、1983年にイギリスで刊行されて以来、アメリカ、ドイツ、スイス、デンマーク、フィンランド、韓国など、世界中で親しまれています。

ちなみに、素敵な絵を描いているヘレン・クレイグは、スタニスラフスキーも心酔した有名な舞台芸術家ゴードン・グレイグの孫にあたります。また、ゴードン・グレイグはモダンダンスの母といわれるイサドラ・ダンカンと恋仲になり、子どもが生れましたが、自動車事故で亡くしてしましました。そうした悲しい話はとにかく、アンジェリーナの絵本の世界に入っていくと、バレエをおどることがどんなに楽しいことか、良く分かります。特に、可愛らしい女の子にとって。

◆絵本
『アンジェリーナはバレリーナ』
『アンジェリーナはじめてのステージ』
『アンジェリーナ スターになる』
『アンジェリーナのクリスマス』
キャサリン・ホラバード/文
ヘレン・クレイグ/絵
おかだよしえ/訳
講談社刊 1,680円
(本体価格1,600円)

◆シール絵本
『アンジェリーナの1ねんかん』
講談社刊 1,260円
(本体価格1,200円)