【第50回】腕時計&脚時計 - エクササイズ-

バレエ・ピラティスによるバレリーナのカラダ講座

普段クラスを教えている中で生徒のみなさんから寄せられる質問をヒントに、どうやったらうまく身体を使えるのか、どうしたら使い方をイメージできるのか、現役ダンサーの藤野先生ならではの視点で解説します。

中央接点の「胸骨、仙骨」から腕や脚への繋がりを意識した、アーム&レッグサークルです。

腕時計

胸骨を「時計の針の中心」腕を「時計の針」と捉えて動かしてみましょう。
両腕を同じ上下運動させる「バタフライ式」。両腕を対称の位置にキープする「飛行機の誘導係」。片方の腕は固定して反対の腕は動かす「片腕式」。色々と試してみましょう。
胸骨に全く動きを与えずに行ってみて、それから胸骨自身に上下の起伏や、左右への旋回を与えて試してみましょう。
より自然な呼吸が連動するのを感じると思います。

バタフライ.jpg

誘導係&片腕.jpg

上下左右の胸骨.jpg

脚時計

脚はどちらかの脚が床と接点を持ってしまうと「軸足、動き脚」に分かれてしまい「左右を均等に」の感覚が掴みにくくなってしまいます。
僕が考える最初のベストなエクササイズは、前回同様に「仰向けで両脚を上げる」ですね。
小さく小刻みにとか、ブンブン激しく回さずに。骨盤がじっくり動きを感じるように、大らかにゆったり回しましょう

仰向け脚時計.jpg

本編では腕同士、脚同士の関係をお話しましたが、対になる腕と脚の組み合わせと、どこが中央接点になるかも考えると良いですね。
「センターをどうしよう?」を最初に意識して。均等な動きを「対になる腕脚」に与えてみて下さい。

対になる腕脚と中央接点.jpg

Check
>>> 【第50回】右のものと左のもの

バレエ・ピラティスによるバレリーナのカラダ講座

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[文 & 写真]藤野 暢央(ふじの のぶお)

12歳でバレエを始め、17歳でオーストラリア・バレエ学校に入学。
当時の監督スティーブン=ジェフリーズにスカウトされて、香港バレエ団に入団。早期に数々の主役に抜擢され、異例の早さでプリンシパルに昇格する。
オーストラリア・バレエ団に移籍し、シニアソリストとして活躍する。
10年以上のプロ活動の中、右すねに疲労骨折を患い手術。復帰して数年後に左すねにも疲労骨折が発覚し手術。骨折部は完治するも、激しい痛みと戦い続けた。二度目のリハビリ中にピラティスに出会い、根本的な問題を改善するには、体の作り、使い方を変えなくてはならないと自覚する。
現在は痛みを完全に克服し、現役のダンサーとして活動中。またバレエ・ピラティスの講師として、ダンサーの体作りの豆知識を、自身の経験を元に日々更新し続けている。
●藤野富村バレエアート代表
https://www.fujinotomimuraballet.com

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[イラスト]あゆお

仙台市在住。マンガ家・イラストレーター。
著書に謎の権力で職場を支配する女性社員「お局様」について描いたエッセイマンガ「おつぼね!!!」。
イラストを担当した書籍に「一生元気でいたければ足指をのばしなさい」。
趣味はロードバイクで走ることです。

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