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[2014.09.17]

舞踊を中心とした「日中韓芸術祭2014」が横浜で開催されました

9月4日(金)神奈川芸術劇場で開催された「日中韓芸術祭」。「ダンスで交信」のコピーが付いた公演は事前申込制、抽選で入場は無料。

1409nichuukan01.jpg オープニング

昨年9月に韓国で開催された「第5回日中韓文化大臣会合」において、日中韓3か国の共同事業として「日中韓芸術祭」を実施することが合意され、文化庁がこの合意事項を受け「2014年東アジア文化都市」である横浜市でこの公演を開催することにしたということです。
近くでありながら様々な異なった文化を持った3カ国から集まったダンス。とても楽しみに観に行って来ました。

開演前の場内には、今回、日本代表で出演する「コンドルズ」によるバンドプロジェクト「ストライク」の音楽が流れ、「日中韓芸術祭」というタイトルから受けるかたい印象が和らぎました。
会場の後方からアコーディオンを弾きながら「コンドルズ」の近藤良平が登場。日本語、中国語風、韓国語風のデタラメな言葉を話しながらステージに向かい観客を引きつけます。
オープニングのナンバーは「でんぱ組.inc」と「コンドルズ」による歌とダンス。『リスタータ』というこの楽曲は、芸術祭のオリジナルソングだそう。

1409nichuukan02.jpg MC

進行を務めるのはウサギのパペット、3匹のトム。それぞれ日本語、中国語、韓国語を話しました。
最初に紹介されたのは、第1部の中国の代表「福建省梨園戯実験劇団」。伝統的な2つの演目が披露されました。どちらもゆったりとした音楽に合わせ、小さな歩幅で進む “静” の下半身と、顔や手の角度を細かく変えながら表情豊かに表現する上半身が印象的でした。
続くもう一つの中国代表は「泉州南少林武術団」。大人数で型を演じるものから、刀をはじめさまざまな武器を持って行うもの、目隠しをして長い棒を持って戦うものなど、スピード感のある演技が見られました。

第2部は韓国の代表で、最初は伝統国楽室内楽団「律(ユル)」。私たちには雅楽で馴染みのある笛、琴、太鼓、笙(しょう)のような楽器での演奏。
2つ目の代表は、先ほどとは対照的な現代舞踊集団「LDP(Laboratory Dance Project)」。心臓の鼓動のようにずっと刻まれるビートの中で、アクロバティックな動きを次々と繰り出す男性の群舞は迫力がありました。

1409nichuukan03.jpg 福建省梨園戯実験劇団 1409nichuukan04.jpg 泉州南少林武術団
1409nichuukan05.jpg 律(ユル) 1409nichuukan06.jpg LDP

休憩をはさんで、いよいよ日本代表の作品。最初は「東アジア文化都市2014横浜」の広報親善大使もつとめる6人組のアイドルユニット「でんぱ組.inc」。キャッチーな振付で歌って踊る、まさにジャパーニーズカルチャーを象徴するパフォーマンスでした。
続いては世界で高い評価を受けている舞踏カンパニー「山海塾」。剃髪し全身を白く塗り、下半身に布をまとった姿で舞うその動きは静かで、リズムではなく“間”を感じられる美しい作品でした。
最後は「コンドルズ」です。普段は人形劇やコント、映像などを織り交ぜた公演を行う彼らですが、この舞台では踊りの部分だけで観客を楽しませていました。短い時間の中に、思わずくすっと笑ってしまう作品やかっこいい作品、近藤良平のソロなどバラティに富んだダンスがあり、飽きさせないパフォーマンスでした。

1409nichuukan07.jpg でんぱ組.inc 1409nichuukan08.jpg 山海塾
1409nichuukan09.jpg コンドルズ 1409nichuukan10.jpg コンドルズ

グランドフィナーレは出演者がステージに上がり挨拶。引き続き近藤良平が振付けた『横浜大盆ダンス』のレクチャーが始まりました。
ステージ上の3か国の出演者たちが輪になり、客席の観客も一体となり踊った盆ダンス。この時間が一番盛り上がり、ダンス・芸術を通してアジアが一つになれることを実感できた時かもしれません。「日中韓芸術祭」は、“祭”の雰囲気の中、幕を閉じました。
異なる文化が集まってそれぞれの本領を発揮した素晴らしい芸術祭の第1回目に立ち会えたことを嬉しく感じました。

1409nichuukan11.jpg 『横浜大盆ダンス』

日中韓芸術祭 http://jckaf2014.jp/index.html