【第15回】Criss Cross(クリスクロス)-エクササイズ-

フルバージョンは腹筋で身を起こす、上体を捻る、脚を交互に動かす。ピラティスの中でも最も難易度の高い「体全体の統合運動」となります。ピルエットにはピッタリのエクササイズですが、今回はその「簡易版」をしっかり練習しましょう。

「風呂敷クロス」


両腕脚を縦長に伸ばした「Xの字」で仰向けに寝ころびます。左右対称の腕と脚を「風呂敷の角と角を畳むように」上げてきて、おへその直上あたりで肘と膝を結びます。

「お腹を縮める」よりも「背中を広げる」を目的とします。動かしている腕と脚の、肩甲骨とお尻ポケットを床から浮かせて、背骨のど真ん中あたりは逆に、床に落とすようにして腕脚を長く、そして奥の腹筋が入るようにします。
重たいお弁当箱を真ん中に。そして風呂敷で大きく包むようにして、背中を広げてみましょう。

「風呂敷クロス」

「風呂敷クロス」

もちろん正式なクリスクロスを、フルバージョンでも試してみてください。
気合いで息を詰めてしまわないように。柔らかい呼吸で、柔らかく動かせるように目指しましょう。

「クリスクロス」

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バレエ・ピラティスによるカラダ講座

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[文 & 写真]藤野 暢央(ふじの のぶお)

12歳でバレエを始め、17歳でオーストラリア・バレエ学校に入学。
当時の監督スティーブン=ジェフリーズにスカウトされて、香港バレエ団に入団。早期に数々の主役に抜擢され、異例の早さでプリンシパルに昇格する。
オーストラリア・バレエ団に移籍し、シニアソリストとして活躍する。
10年以上のプロ活動の中、右すねに疲労骨折を患い手術。復帰して数年後に左すねにも疲労骨折が発覚し手術。骨折部は完治するも、激しい痛みと戦い続けた。二度目のリハビリ中にピラティスに出会い、根本的な問題を改善するには、体の作り、使い方を変えなくてはならないと自覚する。
現在は痛みを完全に克服し、現役のダンサーとして活動中。またバレエ・ピラティスの講師として、ダンサーの体作りの豆知識を、自身の経験を元に日々更新し続けている。

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[イラスト]あゆお

仙台市在住。マンガ家・イラストレーター。
著書に謎の権力で職場を支配する女性社員「お局様」について描いたエッセイマンガ「おつぼね!!!」。
イラストを担当した書籍に「一生元気でいたければ足指をのばしなさい」。
趣味はロードバイクで走ることです。

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