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関口紘一 
[2017.09. 2]

21世紀のパリ・オペラ座の全体像を描いた、映画『新世紀・パリ・オペラ座』が12月に公開される

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世界の著名なオペラハウスは、それぞれに優れた伝統を誇っているが、それを継承発展させるために多くの難題を抱えている。まず多くのオペラハウスが、劇場の技術革新と観客収容の問題を解決するために、大規模な改装と新劇場の設立をほぼ終えた。しかしコンテンツとしては、時代の変化とともに変容する観客の新たな要望を充分に捉えている、とは言えない。実際、ダンスで言えば、コンテンポラリー・ダンスを中心に活躍してきた舞踊家が、芸術監督に迎え入れられるケースも多くなった。ところが、主要なダンサーがクラシック・バレエの救育を受けその舞台を望んでいた劇場では、強烈な反発が生じて辞めざるを得なくなったケースもある。
舞踊家の意識、ダンサーの教育、観客の嗜好性などは、ばらばらなままでひとつのメルクマールさえ見当たらない。そこにインターネットの普及によるさまざまな変化が、生活基盤にまで変化を及ぼしている。例えば、ロシア人のダンサー志望の減少などということは、かつては想像すらもできなかったことだが、実際に起きている。
そうした現実に、最も格式が高く世界最高といわれるオペラとバレエの殿堂、パリ・オペラ座はどのような取り組みをしているのか、それがこの映画『新世紀・パリ・オペラ座』が注目される所以である。

ガルニエ宮の屋上にフランス国旗を高々と掲げるシーンからこの映画は始まる。そして次のシーズンは、9本のオペラと8本のバレエの製作を予定していること、公演ごとに2,000席の客席をいっぱいにしなければならないこと、新シーズンのオープニング・イベントにはオランド大統領(前)をガルニエ宮に迎えることなどを、ステファン・リスナー総監督を中心としたスタッフたちが協議する。
華やかにデコレーションを施したオペラ座を象徴する大階段、エトワールを中心としてバレエ団のダンサーが総出で行う格調高いデフィレ、それを見つめるバンジャマン・ミルピエ芸術監督(前)・・・と映像は続いていく。さらに壮大なスケールの新作オペラ『モーゼとアロン』やバレエ『ラ・バヤデール』のリハーサルシーン、ミルピエからオーレリー・デュポンへのバレエ芸術監督の交代、職員の大規模ストライキなどなど様々な出来事が続く。そしてロシアの小さな村からやってきたミハイル・ティモシェンコという青年の素晴らしい歌唱に、スタッフが色めき立つ。新たな才能の出現か! 20世紀初頭にやってきたロシア・シーズンの、シャリアピンの地を揺るがすような歌声に、パリは熱狂したのだから・・・。
”ショー・マスト・ゴーオン” 超大型豪華客船「パリ・オペラ座」号の21世紀の海を巡る旅は続いていく。

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『新世紀、パリ・オペラ座』
12月9日(土)Bunkamuraル・シネマほか全国順次ロードショー


(c) 2017 LFP-Les Films Pelleas  - Bande a part Films - France 2 Cinema - Opera national de Paris - Orange Studio  - RTS
配給:ギャガ

公式HP:http://gaga.ne.jp/parisopera/