【情報】新国立劇場 こどものためのバレエ劇場 2024『人魚姫』

新国立劇場 こどものためのバレエ劇場 2024
『人魚姫』~ある少女の物語
<新国立劇場バレエ団委嘱作品・世界初演>

人間の世界に憧れた人魚姫が海の外で出会うのは、恋の喜び、悲しみ、そして......

この世の不条理に触れた人魚姫の切ないラブストーリーを、新国立劇場バレエ団から 誕生するオリジナルバレエとしてお 届けします。
子どもから大人までの 全ての世代の皆様に向けた、バレエの魅力が詰まった舞台 にぜひご期待ください。

日時:2024年7月27日~30日(全8回公演)
会場:新国立劇場 オペラパレス

振付:貝川鐵夫
音楽: C. ドビュッシー/ J. マスネ ほか
美術:川口直次 衣裳:植田和子 照明:川口雅弘 音響:仲田竜太

20231220_NNTT_Pressrelease-4.jpg

植田和子による 衣裳 デザイン画(人魚姫)

20231220_NNTT_Pressrelease-5.jpg

川口直次による舞台装置デザイン画

吉田都舞踊芸術監督 コメント

2024年夏、「こどものためのバレエ劇場 『人魚姫』 」 を世界初演いたします。
今回の企画は新国立劇場バレエ団から振付家を育てるため、デヴィッド・ビントレー元舞踊芸術監督の発案・監修のもとに発足したプロジェクト「 NBJ Choreographic Group 」において、「全幕バレエを」という構想からスタートいたしました。
2021年に物語バレエをテーマに作品を募集し、貝川さんの『人魚姫』を「こどものためのバレエ劇場」の新作として膨らませることとなりました。
童話として親しまれている『人魚姫』をバレエにすることで、お子様やバレエにあまり馴染みのない大人の方がバレエを楽しまれ、身近に感じてくださることを期待しております。
バレエは言葉を発しないため、子どもたちの受け止め方は無限で、さまざまな想像をかき立てられることでしょう。「子どもたちの想像力・創造力を豊かにしたい」。貝川さんや私が「こどものためのバレエ劇場」へ向けて持つ思いです。新国立劇場、そして 「こどものためのバレエ劇場」がお子様たちの未来を育む場になるよう、努めてまいります。

演出・振付 貝川鐵夫 コメント

2024年夏のこどものためのバレエ劇場『人魚姫』で、振付・演出を務めさせていただきます。
新国立劇場バレエ団に在籍中は、立ち役から主役、クラシックからコンテンポラリーまであらゆる役や作品を経験させていただきました。また、ビントレー元芸術監督時代に「 NBJ ChoreographicGroup 」ができ、それ以来振付活動をしてきました。その結実として、今回このような機会を頂戴することとなり、感謝申し上げます。『人魚姫』はパ・ド・ドゥとして最初に 「 NBJChoreographic Group 」 で 発表しましたが、吉田芸術監督に見出され全2幕の全幕バレエとして生まれ変わります。

今作品はアンデルセンの「人魚姫」をモチーフにしました。
彼女が王子との恋は実らず泡となってしまうという切ないストーリーは多くの方が親しまれているかと思いますが、実は泡となったその後300年間、天国に召されるまで風の精として過ごすという結末をご存知の方は少ないかもしれません。「親から愛しみを受ける子どもを見つけて私たちも微笑むと300年の試練は1年ずつ短くなる。逆に、親を悲しませる悪い子を見て涙を流すと1日ずつ長くなる」。物語のラストで人魚姫は他の風の精霊たちからそのように教わります。何か教訓めいたその示唆は、私たちに問題を出されているような、ここに大事なことが隠されていそうな...そんな思いを抱きながら作品全体を構想しました。

使用楽曲はドビュッシー、サティ、グリンカ、メンデルスゾーン、ヴェルディ、ロッシーニ、マスネなど、19世紀に活躍した作曲家の音楽を中心に選びました。19世紀はクラシック音楽においてあらゆる音楽表現が生まれた時期とも思えるのです。美しい旋律、形式、ダイナミック性、繊細性、呼吸、その1音1音が物語表現に欠かせない存在です。

人魚姫は深海奥深くから、人間の魂に憧れ、未知の地上へと足を踏み入れ、様々な人間模様、喜び、おかしさ、寂しさ、醜さ、辛さを経験します。
そして、人魚姫は人間の魂をどのように思い生きていくのか。

この物語にはわかりやすい答えがある訳ではありません。子どもたち一人ひとりの感じるままに、このバレエをご覧いただきたいです。

お問い合わせ:新国立劇場ボックスオフィス TEL:03-5352-9999

※最新情報はバレエ団のサイトをご確認ください。

ページの先頭へ戻る