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大村真理子(マダム・フィガロ・ジャポン パリ支局長) 
[2013.10.17]

セウン・パクとジェルマン・ルーヴェのカルポー賞授賞式が行われた

10月10日の晩、偉大なるエトワール、アニエス・ルテステュが別れを告げたガルニエ宮。その4日後の10月14日夕方、花束を抱えた友達数名を劇場の門から招き入れているセウン・パク(コリフェ)の姿がオペラ座の入り口に見られ、劇場内のロトンド入り口ではスーツ姿のジェルマン・ルーヴェ(カドリーユ)の蝶ネクタイを母親らしき女性が直している光景が見られた。 この二名が今宵の主役がある。

この晩オペラ座で開催されたのは、将来を嘱望されるオペラ座の24歳以下のダンサーに与えられるカルポー賞の授賞式だ。会場ではブリジット・ルフェーヴル芸術監督、バレエ・マスターのローラン・イレール、学校長エリザベット・プラテルが共に前に並び、挨拶を終えたエマニュエル・ロドカナキ代表からカルポー作『ダンス』を刻んだメダルと賞金3000ユーロが授与されたセウンとジェルマンの二人を祝福した。

1310Carpeaux.jpg photo Michel Lidvac

ジェルマン・ルーヴェは1993年生まれ。ブルゴーニュ地方で4歳からダンスを始め、7歳で地元のコンセルヴァトワールに入学している。12歳のときに入学したオペラ座バレエ学校に6年間在籍し、2011年に卒業。その年の学校公演でピエール・ラコットの『コッペリア』で主役に抜擢されたことからもわかるように、カンパニー入団前よりその技量、演技という点ですでに飛び抜けたものがあった。
彼の受賞によりクロード・ベッシー校長時代を知らない世代の時代が、カンパニーで活躍を始めたことが受賞式で話題になり、ルフェーヴル監督がプラテル校長を讃えるという一幕も見られた。プリンス系の容姿に加え、動きも優美な彼は、『リーズの結婚』『ジゼル』『天井桟敷の人々』『シンデレラ』『ラ・バヤデール』などクラシック作品に配役されることが比較的多い。昨年初のコンクールではあいにくと昇級が叶わなかったが、この11月のコンクールでコリフェにあがるかどうか、その結果が楽しみである。

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今年24歳になるセウン・パクは韓国出身。10歳のときに母国の国立バレエ・アカデミーでバレエを習い始める。ローザンヌ国際バレエコンクールの大賞受賞のおかげで、ニューヨークのアメリカン・バレエ2にて2年間を過ごす。2009年に韓国の国立バレエ団に入団し、翌年ソリストに抜擢される。しかしパリ・オペラ座でのキャリアを求め、2011年、祖国を離れ、オペラ座の期間限定契約を獲得。翌年外部ダンサー対象の試験に合格し、入団を果たす。昨年初めて参加した11月のコンクールで課題でも自由曲でも、誰の目にも昇進が明らかな素晴らしい踊りでカドリーユからコリフェに昇級した。これまで、『泉』『プシケ』『ドン・キホーテ』『セレナーデ』『マーラー第三交響曲』などをコール・ド・バレエで踊っている。この受賞後、さらなる活躍を期待したい。現在エトワールでアルゼンチン人のリュドミラ・パリエロは、彼女にとって大きな希望の星なのではないだろうか。

オペラ座純粋培養のダンサーであるジェルマンと海外で教育を受けた外国籍のセウンという、なかなか興味深い二人が選ばれた今回のカルポー賞授賞式。会場に集まったダンサーは、ユーゴ・マルシャン、ダニエル・ストーク、アクセル・イボ、ハンナ・オニールといった二人の若い仲間たちだ。セレモニーの後のカクテルパーティは、いつになくカジュアルで和やかな雰囲気だった。

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