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濱田琴子 
[2015.10.20]

2015年度カルポー・ダンス賞は22歳のユーゴ・マルシャンが受賞した

2015Carpeaux_04.jpg 受賞式から photo Michel Lidvac

オペラ座の冬の風物詩、昇級コンクールが近づいている。女性ダンサーのコンクールは11月3日、男性ダンサーのコンクールは11月6日に決定した。今回の注目はなんといってもプルミエール・ダンスール1席を誰が射止めるか ?だろう。昨年この1席を巡って競った男性スジェたちは、マルク・モロー、フロリアン・ロリユゥ、アクセル・イヴォ、ファビアン・レヴィヨンなど粒ぞろい。結果は票が割れたため該当者なしとなり、今年に持ち越されたプルミエール・ダンスールのポストである。今年のコンクールでは、昨年のコンクールの結果スジェに上がったユーゴ・マルシャンとジェルマン・ルーヴェが彼らに加わるので、昨年以上の熾烈の戦いとなるに違いない。様々な予測が飛び交う中、下馬評が最も高いのはユーゴ・マルシャンである。そんな彼にさらに有力なエレメントがプラスされた。第34回カルポー賞が彼に授けられたのだ。これは将来有望な24歳以下の若いダンサーが対象の賞である。

11月15日、オペラ座内の会場で授賞式が開催された。ユーゴゆえか、最近のオペラ座ブームゆえか理由は不明だが、会場に集まった人数はいつも以上。セレモニーは彼の成長に手を貸し、見守っているバンジャマン・ミルピエ芸術監督の挨拶からスタートした。
「2015年カルポー・ダンス賞が彼に授けられ、とても幸せです」と彼がスピーチを締めくくれば、ユーゴのほうからは「ミルピエ監督からチャンスと自信を与えられた」と感謝の言葉が。二人の間の信頼関係の強さを、会場に集まった誰もが感じたことだろう。なお授賞式の後、彼と仲間のダンサーたちを撮影をしようとしたところ、たいそう大勢が彼を取り囲む結果となった。仕事熱心で礼儀正しい若者ユーゴの人気のほどがうかがえた一瞬であった。

2015Carpeaux_05.jpg 受賞式から photo Michel Lidvac 2015Carpeaux_06.jpg 受賞式から photo/Kotoko Hamada
2015Carpeaux_07.jpg ユーゴを囲むダンサー仲間たち。左隣レオノール・ボーラック、左後 ダニエル・ストークス、
右隣エロイーズ・ブルドン、アクセル・イボ、ジェルマン・ルーヴェ、レティティア・ガロニ、
オニール八菜、イヴォン・ドゥモル、ルーシー・フェンウィック、他
photo/Michel Lidvac

191cmと長身かつしっかりした骨格の持ち主であるユーゴ。前芸術監督時代、規格外の体型ゆえに配役にあまり恵まれない年月を過ごした彼だが、このところの活躍は実に目覚しい。昨年末の『くるみ割り人形』でメラニー・ユレルを相手にドロッセルマイヤーと王子役、2015年に入ってからは『マノン』でドロテ・ジルベールを相手にデ・グリュー役、『感覚の解剖学』ではローラ・エッケとソリストのカップル。9月に始まった新シーズンではミルピエによる創作『Clear、 Loud 、Bright、 Forward』に参加し、レオノール・ボーラックをパートナーに力強さとセンシュアリティ溢れる踊りで会場の人気をさらった。さらにこれを含むトリプルビルの公演中、急病で降板したジョジュア・オファルトに代わってバランシンの『テーマとヴァリエーション』で再びローラ・エッケを相手に代役を見事に果たし・・・。彼のカルポー賞受賞に異議を唱える者は誰もいないだろう。

ユーゴ・マルシャン
2007年 17歳でオペラ座バレエ学校入学
2011年 オペラ座バレエ団入団
2014年 コリフェ。ヴァルナ・コンクール銅賞受賞
2015年 スジェ。

2015Carpeaux_01.jpg 「感覚の解剖学」
Photo Agathe Poupeny/ Opéra national de Paris
2015Carpeaux_02.jpg コンクールより
Photo Sébastien Mathé/ Opéra national de Paris
2015Carpeaux_03.jpg 「Clear, Loud, bright, forward」Photo Ann Ray/ Opéra national de Paris