【情報】シルヴィア・アッツォーニ&アレクサンドル・リアブコ&二山治雄が紡ぐ愛の諸相「映像版EOL」が配信開始!
- ステージ & ワークショップ
- ステージ&ワークショップ(その他)
掲載
ハンブルク・バレエ団のジョン・ノイマイヤーの数々の名作で人々を魅了し、現在は世界各地でも客演しているシルヴィア・アッツォーニ&アレクサンドル・リアブコ夫妻が二山治雄をゲストに迎え、ミハウ・ヤウクのピアノ生演奏に乗せて、人生の様々な愛の姿をネオクラシック調のバレエで4篇の短編集のように描いた『EOL』が、映像作品として配信スタートした。2025年5月さいたま芸術劇場 小ホールで行われた日本初演は全4公演が完売となった話題の作品である。8月11日(月)19時から8月31日(日)18時まで〈Streaming+〉にて日本向けに配信されている。
配信の視聴券のみの販売に加え、EOLオリジナルグッズがセットになった特典付き視聴券も販売されている。トートバッグ付き、Tシャツ付き、公式パンフレット付き(注釈付き)がセットになった視聴券が、それぞれ数量限定にて販売中。公式パンフレットには、出演者全員のインタビューや参画したクリエイティヴ・チームのショートストーリーを収録。シルヴィア・アッツォーニのロングインタビューでは、『Echoes of Life』の各場面に重ねる自分自身のエピソードも明かされている。パンフレットを通じてアッツォーニが込めた想いに触れながら、作品を振り返ってみるのはいかがだろうか。なお、国外向けではVimeoでも2026年7月30日(木)23:59まで有料公開中。視聴券のみ販売している。
「映像版EOL - Echoes of Life Tokyo edition -」は、『EOL』公演全編のほか、シルヴィア・アッツォーニとアレクサンドル・リアブコのインタビューを織り交ぜた構成となっている。監督に奥田祥智(元K-BALLET TOKYO)を迎え、単なる公演収録にとどまらない「ダンス・フィルム」という1つの作品が完成した。ステージを囲むように3方向に位置する客席に配置された複数のカメラが捉えた映像のなかから、厳選されたカットを繋いだシークエンスは、劇場での鑑賞とは異なる芸術体験となる。客席よりもさらにクローズアップされた映像で観る没入感に浸れることだろう。
© 飯山福子
© 飯山福子
『Echoes of Life』という原題にて2022年に初演された作品だが、イタリア・ドイツ・ポーランドの8つの劇場での巡演後、2025年5月に待望の日本初演が実現した。それぞれの公演会場ごとに内容を少しずつアレンジして上演を重ねてきたという。日本公演で世界初演されたのは、シルヴィア・アッツォーニ×アレクサンドル・リアブコ×二山治雄が幸福感に満ちた家族の時間が描かれるトリオ・パートのほかに、「恋人」「親子」「双子」「来世でも結ばれる魂」という4つの物語に宿る感情部分を抽出して描かれた2曲を、二山がソロで表現した。全体としては、ハンブルク・バレエ団にて活動したティアゴ・ボルディン、クリスティーナ・パウリン、マーク・ジュベテの3名の振付家による12の小品で構成され、ガラ公演などでは個別に披露されてきたものだ。
© 飯山福子
© 飯山福子
120分に及ぶ『EOL』の物語をリードしていくのは一台のピアノの旋律。奏者ミハウ・ヤウクはハンブルク・バレエ団の公演でも長尺作品を任されることが多い、カンパニーには欠かせないピアニストの一人だ。本公演では、ドビュッシー、グラス、ラフマニノフ、シューベルト、チェレプニン、ラヴェル、バッハと多様な作曲家による全15曲を演奏した。アッツォーニとリアブコは研ぎ澄まされた感覚で音楽を捉え、まるで旋律を台詞に変換するかのようにドラマを体現していく。「振付を通して、いかにして人々の感情を届けていくかを、ずっと探究している」とリアブコは語る。「映像版EOL」では、愛しさや哀しみ、悲痛な叫びといった溢れ出す感情の波を感じることができる。
日本公演では、写真家として活動する井上ユミコのクリエイティヴディレクションのもと、衣裳にCFCL、ヘアメイクに資生堂など、日本の美を発信するクリエイティヴ・チームも参画し、『EOL』という邦題で披露された。CFCLは現代を生きる人々の道具としての衣服というコンセプトでニットウェアを提案し、パリ・ファッションウィークにて3Dコンピューター・ニッティング技術によるコレクションを発表している。高い伸縮性がダンサーの自由な動きを叶えたほか、洗濯機洗いOKという実用性も舞台衣裳スタッフの強い味方となった。資生堂は、アーティストがもつ本質に、輝きを与えるミニマムなヘアメイクを実現。海外のダンサーの間でも定評のある、汗に対する高い耐久性が、激しい運藤量を伴う本公演でも発揮された。至近距離の映像でも、演者たちの美しい姿が映し出されている。
© 飯山福子
© 飯山福子
© 飯山福子
「映像版EOL - Echoes of Life Tokyo edition -」
約125分/日本語字幕つき
出演:シルヴィア・アッツォーニ、アレクサンドル・リアブコ、二山治雄/ミハウ・ヤウク(ピアノ)
監督:奥田祥智 / 製作:株式会社ALEXANDRE
【Streaming + にて配信中】
2025年8月31日18時00分まで(視聴券・特典付き視聴券)
https://eplus.jp/sf/detail/4382280002-P0030001
【Vimeoにて配信中】
2026年7月30日23時59分まで
http://eoltokyoedition.vhx.tv/