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関口 紘一
[2014.03.18]

「ロイヤル・エレガンス夕べ 2014」に出演するラウラ・モレーラ、スティーヴン・マックレー、リカルド・セルヴェラがチャコット新宿店でトークショー

3月5日には「ロイヤル・エレガンスの夕べ 2014」に出演する、英国ロイヤル・バレエのプリンシパル、ラウラ・モレーラとステーヴン・マックレー、ファースト・ソリストのリカルド・セルヴェラをゲストに招いてトークショーが、チャコット新宿店で行われた。
記者会見でも司会を務めラウラ・モレーラがここでも司会。立ち見もでる満員の参加者を前に、まず、ラウラがダンサーたちに質問していく形で、早速、トークが始まった。

140305_01.jpg ラウラ・モレーラ

まず、リカルド・セルヴェラには、
ラウラ リカルドは、このロイヤル・エレガンスの公演に参加することでダンサーとしてどのような意義がありますか。
リカルド 観客の皆様に、私が踊る様々なスタイルを見せるとてもいい機会だと思う。アシュトンからコンテンポラリー・ダンスまで見せられるから。そしてこうした公演では、観客に親近感を持って接することができるので、その反応を直接、感じられることは大切にしたい。
ラウラ スティーヴンは、他の日本公演でも踊っていますが、この公演とはどこがちがいますか。
スティーヴン 普通の公演では主催者が演目を決めるが、この公演では自分が決めるので、誇りをもって踊ることができる。
ラウラ 今回の「ロイヤル・エレガンスの夕べ」では、マクミランやアシュトンの作品も踊ります。スティーヴンはマクミランの作品について話してください。
スティーヴン マクミランの作品は、とてもリアリスティックな舞台だ。私は最初にアリーナ・コジョカルと『ロミオとジュリエット』を踊ったが、この作品を踊るためには、まず「自然な演技」を学ばなければならない。振付自体がダンサーの動きによって、自然に物語を語っているので、自然体であることが必要となる。
ラウラ アシュトンの振付については、リカルドに語ってもらいましょう。
リカルド アシュトンの振付はロイヤル・バレエ団特有の速いステップと優れた音楽性が特徴だ。今回、私が踊る『エニグマ変奏曲』のトロイトのソロは、とてもチャレンジングな踊りで、難しい振りを正確に踊って、なおかつ楽しく見えるようにしなければならない。それがとても難しい。

140305_02.jpg スティーブン・マックレー

ラウラ 私がロイヤル・バレエ団で学んだことは、全員が一体となって努力して素晴らしい作品に仕上げていくということ。
優れたパ・ド・ドゥにはケミストリー(化学変化)があるといわれるが、今回もスティーヴンとサラ・ラム、リカルドとラウラなどの素晴らしいパートナーシップを築いたペアが登場する。そこでスティーヴンに聞きます。
ラウラ パ・ド・ドゥを踊るために優れたパートナー・シップを築くのはどのようにしますか。
スティーヴン 私は若い頃からアリーナやラウラのような素晴らしい女性ダンサーたちと踊ることで、じつに多くのことを学んだ。それぞれが違う踊り方があり、パートナーの役作りによっても変わるし、自身の踊り方によっても変わってくる。大切なのは、アーティストとしての信頼関係をお互いが築くことだ。
リカルド ケミストリーは練習によってつくられるものではない。自然にお互いからうまれてくるもの。その点、私は若い頃からラウラと踊ることができて幸運だった。お互いに平等な関係が信頼の中で生まれ、二人が一人となって踊ることができる。
ラウラ アシュリー・ペイジ振付の『ルーム・オブ・クックス』とウィリアム・タケット振付の『キサス』という二つの異なった作品を見ると、二人の振付家がパートナーシップをどのようにみているかが分かっておもしろい。
スティーヴン すごく自然に踊られるということが大切。私はレッスンの初日から怖がらずに挑戦することを学んだ。そして教師には、毎日もっと速く高く跳ぶことを要求された。私も後輩たちにそう要求していくつもりだ。
ラウラ  偉大なダンサーはさらに偉大になるように努力する、ということね。リカルドは踊っていてどういう時に幸せを感じる?

140305_03.jpg リカルド・セルヴェラ

リカルド  音楽性のある役をテクニックだけでなく、身体全体で表現することができた時だね。
ラウラ  スティーヴンは同じ役をもう一度踊ることは難しいと思う?
スティーヴン 初めて踊る時はすべてが未知の世界。初めての国に行くのと同じだ。再演は知識があるからいいのだが、逆に、あざやかに記憶が残っていてそれを再現しようというプレッシャーが生まれる。再現ではなく、最初からもう一度創り直すという心がけが必要だ。
ラウラ リカルド、自分のために振付けられた作品は自分を最大限に生かしてくれる。リカルドにとって最も自分を生かしてくれる作品は何?
リカルド とてもひとつを選ぶことは出来ないけれど、自分に振付けられた作品を踊ったことは、すべてがとても良い経験だった。自分のための作品は自分を特に良く踊らせてくれる。ダンサーはわがままなので、自分のホームで踊っているように感じられることは素晴らしいと思う。
ラウラ 私の大切な思い出は、リアム・スカーレットが振付けた『アスフォデルの花畑』の初演をオリジナル・キャストとして踊った初日のこと。今でも思い出して感傷に浸ることがある。
ではスティーヴン、これから自分のためにどのような振付をしてもらいたいか話してください。
スティーヴン 特定の物語が決まっているわけではないが、全幕物を振付て欲しい。そして世界の素晴らしい女性ダンサーとともに新しい道を見つけていきたい。実際、そうした希望をそれとなく伝えている。
リカルド 私は引退する前に、自分のために振付けられたラウラと踊る新しいパ・ド・ドゥを日本で初演したい。というのも日本で彼女と『リーズの結婚』を踊ったことが私のキャリアのハイライトのひとつだからだ。
ラウラ 二人は、ダンサーとしてキャリアを終わる時、どんな「墓碑銘」を書かれたいと思う?
スティーヴン 生きたい!(爆笑)
ラウラ 私はやはり「素敵なダンサーだった」と。
スティーヴン 「忘れられない感情を残したダンサー」
リカルド 「芸術に寛大で、躊躇することがなかった」

140305_04.jpg 140305_05.jpg

そして、ロイヤル・バレエのダンサー3人が楽しそうに会話を楽しんだ後、聴きに来てくださった人たちからの質問。

-----ロイヤル・バレエ団のレパートリー以外で踊りたい作品は何ですか。
リカルド ハンス・ファン・マーネンがピアソラの曲に振付けた『5つのタンゴ』。
スティーヴン ベジャールやフォーサイスも踊りたい。振付家がダンサーからインスピレーションを得て創った作品を踊りたい。
ラウラ ナチョ・ドゥアト。彼が振付けた作品を踊った時、とても楽しかった。自分自身の動きを見て創ってもらいたい。とくにドラマティックな作品が好きなので、そう言うところを引き出してくれる作品。

そしてバレエを一生懸命習っているように見える、9歳のお嬢さんからは

----9歳の時は、どんな練習をしていましたか?
ラウラ 私は11歳までスペインでした。9歳の頃は基本のテクニックを習っていましたよ。
スティーヴン ジャズダンス、タップダンス、ヒップホップ、ジャンルにこだわらずなんでも習うように、スクールの先生が薦めてくれた。ダンスでもいろいろと学ぶことができた。
リカルド バレエ、モダンダンス、タップダンスを週に4回か5回クラスに通っていた。全部のスタイルを知っていることが重要だ。音楽性も身につけることができる。

最後に、抽選で選ばれた人は個別に撮影してもらい、全員でも記念撮影を行って、皆さん大いに満足して、それぞれ帰途についた。

140305_06.jpg (C) Chacott

ロイヤル・エレガンスの夕べ 2014
〜英国バレエの伝統と今を伝えるショーケース公演〜

●お問い合わせ=サンライズプロモーション東京 0570-00-3337(10:00〜19:00)
●公式HP www.royalelegancenight.com

公演詳細はこちら
http://www.chacott-jp.com/magazine/information/stageinfo1/-2014-1.html