マルセル・プルーストが1908年から1922年にかけて書いた20世紀文学の原点ともいうべき長編小説『失われた時を求めて』に想を得て、20世紀を代表する振付家ローラン・プティが創った全2幕の大作バレエである。
パリ・オペラ座スター・ダンサーを大挙出演させて絢爛たるパリ社交界を舞台に、貴族や台頭するブルジョワジーが華麗に繰り広げる、妖しく美しい愛の交錯を鮮烈に描き出している。
『PROUST』は、ローラン・プティがマルセイユ国立バレエ団のために振付け、1947年にモンテカルロで初演された作品である。2007年3月1日にガルニエ宮でオペラ座のダンサーたちによりパリ・オペラ座初演された。
マルセイユ国立バレエ団が上演した際は、マチュー・ガニオの両親であるドミニク・カルフーニとデニス・ガニオ、パトリック・デュポン、マヤ・プリセツカヤなどが踊った。
オペラ座ヴァージョンでは、ルグリ、モロー、ガニオといった美男のエトワールが出演して、ノスタルジックなベル・エポックの時と、第1次大戦後のホモセクシュアルやスノビズムがコントラストをなして、現実と記憶が溶け合うような不思議な美しさに満ちた舞台を創っている。パリ・オペラ座のダンサーでしか醸すことの出来ない魅力を楽しむことができるDVDである。
(荒部 好)
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