ローラン・プティ振付『こうもり』

『こうもり』全2幕
発売元:TDKコア
\5,040
(本体価格\4,800)
アレッサンドラ・フェリ、マッシモ・ムル、ルイジ・ボニノ
ミラノ・スカラ座バレエ団


 ローラン・プティの『こうもり』は、1979年、彼が芸術監督を務めていたマルセイユ・バレエ団によってモンテカルロ・オペラ座で初演された。妻ベラをジジ・ジャンメール、夫ヨハンをデニス・ガニオ、友人ウルリックをルイジ・ボニノが踊った。

『こうもり』は、よく知られているように、ワルツ王と讃えられたヨハン・シュトラウス二世が創ったウィンナ・オペレッタである。19世紀末のウィーンの、しばしばシャンパンのアワに例えられるバブル華やかなりし時代を背景に、モーツァツトの『フィガロの結婚』の19世紀版ともいわれる、変身をキーにした軽妙な物語が展開する舞台である。

 プティは、その華麗で雅びやかなメロディが流れるウィンナ・オペレッタを自在にアレンジして、洒脱なエスプリを利かせたパリ風味のディナーに仕上げた。賞味するのは20世紀の観客たちだから、結婚という男と女の関係のあり方を素材にして、プティならではの包丁捌きを披瀝している。
 以前にプティ率いるマルセイユ・バレエ団の来日公演で上演されたこともあったが、2002年に新国立劇場で、このDVDに収められたミラノ・スカラ座と同じフェリ、ムル、ボニノが踊り、以後レパートリーとなって抜粋版がしばしば上演されている。


『バレエ・カンパニー』

『バレエ・カンパニー』
 \5,040
(本体価格\4,800)
監督/ロバート・アルトマン
ネーヴ・キャンベル、マルコム・マクダウェル、ジェームズ・フランコ


 かつて、ダンス・シネマの欄でもご紹介したロバート・アルトマン監督の『バレエ・カンパニー』がDVDになって発売された。

 この映画は、ネーヴ・キャンベルやマルコム・マクダウェルなどの俳優が主役となっているが、バレエ・カンパニーとしては、1995年にシカゴに移転するまでは、ニューヨークを拠点にしていたジョフリー・バレエをモデルとしている。あるいはジョフリー・バレエのドキュメンタリー映画といってもいい。架空のカンパニーを想定して制作したフィクションではない。バレエ・カンパニーの実際の姿をジョフリー・バレエの中に求め、それを浮かび上がらせるために、俳優を起用しているのである。

 ジョフリー・バレエは、1956年にロバート・ジョフリーとジェラルド・アルビノが中心となって設立された。フォーサイス、キリアン、クデルカ、モリスあるいはサープなどの才能ある若い振付家に作品を創らせ、一方では、マシーンやニジンスキー、フォーキンなどの過去の重要な作品を復元した。特にニジンスキーの難曲『春の祭典』をホドソンとアーチャーにより再現したことは有名である。アルビノはモダンダンスの振付に才能を発揮し、ロックミュージッシャンのプリンスの曲を使った『ビルボード』などが良く知られている。

 1988年にロバート・ジョフリーが亡くなった後は、アルビノがカンパニーの責任を負っている。映画の中の赤いマフラーをしたミスター・Aは、そのアルビノがモデルになっている。
 DVDの特典映像として、アルトマン監督やキャンベルの解説、インタビューほかが収録されている。

(荒部 好)


 

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