ニュ-ヨーク・シティ・バレエ団(NYCB)が、今年10月、5年ぶりの来日公演を行う。 NYCBは言うまでもなく、バランシンが心血を注いで築いた初めてのアメリカの本格的バレエ・カンパニー。バランシンは、マリインスキー劇場では主にダンサーとして踊り、ディアギレフのバレエ・リュスで本格的な振付家となった。 リンカーン・カースティンに招かれてNYCBを設立する際には、ロシアでの経験から、まずダンサーを養成するためにスクール・オブ・アメリカン・バレエ (SAB)を開校した。そして本拠地となるステート・シアターの建設では、バランシン自身がチェックして、サンクトペテルブルクのマリインスキー劇場と同 様の傾斜のある舞台を造った。NYCBでは、そのほかにもバレエに関係するロシア流の慣行がいろいろとみられる。 しかしまた、アメリカの文化とも積極的に関わり、ツアーに行く都市には先行したチームがNYCBのバレエを紹介するイベントを催し、主演するダンサー自 身がビデオ映像を見ながら解説する場を設けたり、ファンドに協力してくれた観客を招いてバレエテクニックの実際を舞台上で見せるなど、バレエ公演の理解を 深めるため様々な企画を常に行っている。NYCBは、こうした地味な努力の成果もあってアメリカを代表するバレエ・カンパニーと認められるようになったの である。 今回の来日公演でも、そうしたバレエ関連のイベントが予定されている。随時お知らせしていくので、ご興味のある方はご注目ください。 来日公演では、A.B.C 三つのプログラムが予定されている。 プログラムA=『セレナーデ』チャイコフスキー&バランシン、 『アゴン』ストラヴィンスキー&バランシン、 『チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ』チャイコフスキー&バランシン、 『ウエスト・サイド・ストーリー組曲』バーンスタイン&ロビンズ プログラムB=『コンチェルト DSCH』ショスタコヴィチ&ラトマンスキー、 『バーバー・ヴァイオリン・コンチェルト』バーバー&マーティンス、 『タランテラ』ゴットシャルク&バランシン、 『チャイコフスキー・ピアノ・コンチェルト#2』チャイコフスキー&バランシン プログラムC=『グラチオーソ』グリンカ&マーティンス、 『アフター・ザ・レイン』パルト&ウィールドン、 『ダンシズ・アット・ア・ギャザリング』ショパン&ロビンズ、 『シンフォニー・イン・3ムーヴメント』ストラヴィンスキー&バランシン となっている。  「セレナーデ」 |  「アゴン」 ウインディ・ウイーラン、アルベルト・エヴァンス | |