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関口 紘一 
[2014.10.30]

東勇作の牧神像が半世紀以上の時を経て故郷に戻ってきた

去る10月19日、仙台市青葉区の西公園で日本の舞踊界の先達、東勇作の『牧神の午後』を踊る銅像の除幕式が行われた。

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この見事な半獣神に扮した東勇作の銅像は、彫刻家の村田勝四郎が創った。以前から仙台市の冷源寺には小さなレプリカがあって、等身大の銅像が存在することはわかっていたが、行方が分らなくなっていたもの。日本バレエ協会会長薄井憲二が師の東勇作の人と舞踊を解説、紹介した『牧神----或は吾妻勇作----』の刊行をきっかけに、九州は福岡のRKB放送の一画に忘れられて置かれていることが判明した。薄井憲二や岡田祥造の尽力により、より適切な場所への安置が検討された。結局、薄井憲二が住む京都府の仲介により東勇作が生まれ育った仙台市青葉区の西公園が安住の地となった。牧神・東勇作の目からは、幼い日の学舎、立町小学校の校庭が望め、生家もほど近いところにあった、という。
除幕式には、仙台市市長奥山英美子も参加し、祝賀の辞を述べた。続いて薄井憲二が挨拶、「東勇作の芸術は素晴らしいものだった、今、そう信じている。故郷に銅像を移すことでその功績を後世に伝えたい」と師の想い出を語った。ちなみこの像の移送費用などは、薄井憲二がすべて個人で負担したという。
東勇作はエリアナ・バヴロワの内弟子となってバレエを学び、日劇ではオリガ・サファイアの相手役を踊った。蘆原英了とともに当時情報ご少なかったバレエを研究、追究して踊った。
牧神像も21世紀に入って良き理解者を得て、微かに満足そうな表情を浮かべているようにも見えた。

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