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関口 紘一 
[2014.02.20]

ABTのマッケンジー芸術監督、セミオノワ、加治屋、ボッレ、スターンズ、マシューズが記者会見

2月20日から訪日本公演を行うアメリカン・バレエ・シアター(ABT)が、ケヴィン・マッケンジー芸術監督と主要ダンサーによる記者会見を行った。来日は2011年7月以来となる。今回は、長年ABTの名誉会長を務めたキャロライン・ケネディ駐日米国大使が新たに就任しており、来日公演に向けて喜びの言葉を寄せている。上演する演し物は、ラトマンスキー版『くるみ割り人形』マクミラン版『マノン』全幕および「オールステー・ガラ」。
公演会場となるオーチャードホールのティールームに姿を現したのは、マッケンジー芸術監督、ポリーナ・セミオノワ、加治屋百合子、ロべルト・ボッレ、コリー・スターンズ、ジャレッド・マシューズだった。

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まず、マッケンジー芸術監督から
「ABTの優れたダンサーたちを日本に紹介できて喜んでいる。日本初演となるラトマンスキー振付の『くるみ割り人形』シェスタコーヴィチの『ピアノ・コンチェルト第一番』のほか、バランシンの『テーマとヴァリエーション』などの作品を紹介できることは素晴らしいことだと思う」と挨拶があった。
続いて質疑応答となり、日本で初演されるラトマンスキー振付の『くるみ割り人形』について、マッケンジー監督は
「ラトマンスキーは過去のバレエにたいへん詳しく、しかも新しいバレエを創る意欲に溢れている。ただ単に過去の振付に少し手を加えただけではなく、様々な新しい試みがある。言葉で言い表すのは難しいのだが、新しいラトマンスキー自身のヴォキャブラリーによって振付けられている舞台だ。ABTは過去にもトワイラ・サープなどの作品を初演しているが、今後もクラシック・バレエをしっかりと足場にした作品を創っていきたいと思う」。
また、2005年にABTがアメリカのナショナル・バレエ・カンパニーに認められたことについては
「ナショナル・カンパニーは伝統の継承は大切なこと。もちろん『白鳥の湖』や『ラ・バヤデール』なども上演していく。ただ、今日ではナショナル・カンパニーはみんなインターナショナル・カンパニーだし、そうあるべき。アメリカは人種のメルティーポットとも言われるし。それぞれの国でお互いに違いがあって当然だろう。自分も元々、そうした環境で育ったので、それが身に付いてしまっている。
2005年にアメリカのナショナル・バレエ・カンパニーに認定されたが、それは文化を継承していくカンパニーであるということで、特別な支援があるわけではない。ヨーロッパの場合は公的な資金援助が十数パーセントになる場合もあるようだが、アメリカは数パーセントに過ぎず、企業などの援助により芸術活動を行っている」。

2012年にベルリン国立バレエ団からプリンシパルとして移籍したポリーナ・セミオノワは
「ABTの一員として日本の観客と会うことができてとても嬉しい。ABTに移籍してまるでフレッシュウォーターの中にいるみたい。ロシアでバレエを習っている頃は、ABTのバレエ・ビデオを観て踊りたいと憧れていたし、とても良い状態で踊れると思う」。彼女はコリー・スターンズと『マノン』全幕他を踊る。

スカラ座バレエ団で踊り、2007年にABTと初共演したプリンシパル・ダンサーのロベルト・ボッレはイタリア語で
「私もABTとしては初めて日本に来た。アメリカでは何回も『マノン』のデグリュー役を踊っているが、この作品を初めてスカラ座で観た時は22歳だった。今回はブリマ・バレリーナのジュリー・ケントと踊ることができて嬉しい。私はデグリューのマノンへの愛は究極の愛、純粋な愛。至高の愛だと思う」と話した。彼はジュリー・ケントと『マノン』全幕他を踊る。

ABTのスタジオ・カンパニー出身で、2009年エリック・ブルーン賞受賞のコリー・スターンズは
「『マノン』は私の大好きなバレエ。ロイヤル・バレエでボッレが踊るデグリューを観た時は16歳だった。マクミランは『マノン』という作品をはどう考えていたか、と考える。身体に忠実であることがなによりそれを伝えることだと思う。今、私は非常に充実して、研鑽を重ねているところ」彼はセミオノワと『マノン』全幕他を踊る。

お馴染みの日本人ソリスト加治屋百合子は、
「私は特に他の人々以上に日本で踊ることが楽しみ。ラトマンスキーの『くるみ割り人形』は4年前の初演時から関わった作品なので特別な想いがある。ぜひ、日本の皆様に見てほしい。『ジゼル』は2年前全幕を踊った。バレリーナなら誰でも踊りたいと思う作品なので、全力で役になりきって踊りたい」
「ABTの魅力は、今は新しいスタジオ・カンパニーができたが、いろいろな国のダンサーが一緒に踊っていること。私は上海でバレエを習っていた時は日本人として悩んだこともあったが、今は日本人としての誇りをもって踊っている。いろいろな国の多彩なカラーがあってたいへん魅力的なカンパニーだと思う」彼女はジャレッド・マシューズと『くるみ割り人形』を踊る。

ABTスタジオ・カンパニー出身でソリストのジャレット・マシューズは
「今、日本語を習っています。日本が大好きです。ABTとして日本に来ることが出来て嬉しいです。日本には何度も来ています。日本人とできるだけ直接話したい、と思って日本語を習っています。将来は日本に住みたい、と思います」という。「楽屋などで加治屋百合子さんと日本語で話すことはありますが、自分が間違えることが多いので、直してもらっています」と、たいへんしっかりとした日本語で挨拶した。

今回のABTの公演会場では、ABTの協力を得て、さまざまな東日本大震災復興支援活動を行う。ABTダンサーのサイン入りトウシューズやサイン入りオリジナル・グッズなどの販売し、クラス・レッスンのワンコイン(500円)見学会などが予定されている、という。
いよいよ、ABTの来日公演が始まる。おおいに期待しおおいに楽しみたいと思う。

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アメリカン・バレエ・シアター

●2014.2/20(木)〜3/1(土)
●「くるみ割り人形」&「マノン」セット券
Sセット40,000円/Aセット34,000円/Bセット28,000円
(ジャパン・アーツぴあのみで受付)
●お問い合わせ=ジャパン・アーツぴあコールセンター 03-5774-3040
http://www.japanarts.co.jp/abt2014/index.html

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