[2004.11.10]

No.8 フラメンコメイク

今回は皆さまからのご要望が多かった舞台メイクの方法をご紹介いたします。
発表会や公演などに向け、自宅で練習したりと苦労している人も多いのでは…?そこで、今回はチャコット各店で開催しているメイクアップ講習会をご案内。How to Make-up の第一弾として、フラメンコのステージメイクをメイクアップアドバイザーが解説いたします。

●ベースメイク
まずはベースメイクから。ここはとても大事なところです。
ステージでスポットライトを浴び、踊った時にも 崩れにくいメイクを作り上げるのには、まずはベースメイクを念入りに。

今回使用したのはスティックタイプのファンデーション。
カッティングスポンジに少量づつ取り、肌にまんべんなく叩きつけていきます。この“パッティング”がポイント!スポンジを滑らして塗る感じではなく、ポンポンッと軽く叩く様にファンデーションを広げていくのです。
こうすることで、ファンデーションが肌になじみ、落ちにくいメイクになるのです。あらかたファンデーションが広がったら、スポンジのまだキレイな部分でも う一度パッティング。すると、余分についたファンデーションが落ち、さらに必要なファンデーションは叩き込まれ、まるで陶器の様なキレイな肌が完成しま す。

その後、ベースの仕上げにフィニッシングパウダーをパフではたきます。余分についたパウダーは大きめのパウダーブラシで落としておきます。



ファンデーションをパッティング。

仕上げにパウダーをなじませます。

ベースメイク完了!
▼使ったアイテムはこちら

メイク開始!
まずは化粧水だけの状態から。

スティックファンデーション

カッティングスポンジ

フィニッシングパウダー

パウダーパフ

パウダーブラシ

●眉
次に眉。眉山を決め、ペンシルで丁寧に描いていきます。
メイクの善し悪しを決める最大のポイントはバランスです。
どこか一カ所だけ上手にできても、バランスが悪いと台無しになってしまいます。そのバランスを整えるのに一番効果的なのが眉。眉を上手に描くと、バランスがとても良くなるのです。
眉山と、おろそかになりがちな眉尻を丁寧に集中して描きましょう。勝負どころです!

ペンシルで描いた後はカラーバリエーションで。
茶系の色が中心となっていますが、フラメンコの場合はダーク系の色を選ぶ傾向にあるので、それに準じて何でも使えそうな色はどんどん積極的に取り入れてみるのも良いでしょう。固定観念にとらわれない色遣いで、クリエイティブな自分を表現してみてください。

「目力」がもっと欲しい場合は眉頭をもう少ししっかり描きます。今回は、「美しく整った眉」を描くために眉頭の方はややぼかし気味で仕上げています。



眉山を決めて。

ペンシルのあとにパウダーで。

眉尻も筆で丁寧に。

手の甲で筆になじませるのがポイント。
▼使ったアイテムはこちら

アイブロウペンシル

カラーバリエーション

アイブロウブラシ
●ハイライトとアイホール
ハイライトには、カラーバリエーションのハイライト系のカラーは何でも使えます。今回は真っ白を使っていますが、少し色の付いた明るめのカラーでも大丈夫、好きなものでOKです。
眉の下の部分、目の下部分に色をなじませていきます。
ハイライトでステージ映えが全然違ってきますので、ここもしっかり。
今までは割と陰影の「影」が重用視されていたかもしれませんが、最近では「光」が最優先。光の取り込みがうまく仕上がるコツとなります。


ハイライト系のカラーも豊富です。

眉の下にブラシで色を乗せていきます。

指でぼかしながらなじませます。

ハイライトが入ったところ。左目はアイホールのラインが入っています。

次にアイホールにペンシルでラインを描いていきます。
ペンシルで描いた後に、筆でカラーバリエーションを乗せていきます。ペンで描いたラインの上に影をつけるのです。そうすることで、線だけ描いたときよりも、よりリアルな立体感のあるアイメイクになっていきます。



ペンシルでラインを描きます。

カラーバリエを筆で乗せます。

キレイにラインがなじみました。


だいぶできあがってきました。
▼使ったアイテムはこちら

カラーバリエーション

アイシャドウブラシ

カラーライナーペンシル

アイシャドウブラシ

●アイメイク

いよいよアイメイクです。
アイホール全体に入れたラインの鼻寄りの部分を少し濃く、深い影の様に入れると鼻が高く見えます。ライン全部を濃くしてしまうと老けて見えるので注意!そのまま鼻筋に沿ってノーズシャドウをぼかしながら入れます。ノーズは濃くなりすぎないように気を付けて。

アイラインはまつげの隙間を埋めながら、ペンシルで上下きちんと描きましょう。自分でメイクをする時は、目尻は目を開けた状態で描く方と自分でラインをコ ントロールできるので上手くできるでしょう。閉じたまま描いてしまうと目尻がたれてしまったりしやすいので注意。目尻とアイホールはしっかり両目で見なが ら描くとバランス良く仕上がります。

下のラインも同様にまつげを埋めるようにして。


まつげの隙間を埋める様に。

上のラインがキレイに仕上がりました。

下のラインも同様に。

アイホールのラインの内側を少し濃く。

アイホールのラインから、ノーズシャドウへ続けて。
 

上のラインが入ったところ。
▼使ったアイテムはこちら

カラーバリエーション

カラーライナーペンシル

アイシャドウブラシ
●アイシャドウとアイメイク仕上げ
ここまででほぼ完成です。アイシャドウはコーディネイトですので、衣装との兼ね合いで色を選んだり、アクセサリー感覚で。
ここまでの段階をしっかり行っていれば、あとは簡単です。メインのカラーを決めて、メリハリのあるメイクに仕上げていきましょう。

スパニッシュメイクのポイントは、目尻とアイホールがクロスところにアクセントを付けること。伏し目がちで踊るケースが多いからです。
下のアイラインの下にもグラデーションをつけていきます。こうするとより雰囲気が出ます。

アイホールに乗せるアイシャドウのカラーは衣装の色やトレンド色、好みのカラーで。今回は今年のトレンドカラーの紫系の色です。
この後、つけまつげを付ける場合はまつげを貼ってからリキッドのアイライナーでアイラインを描きます。今回はつけまつげは使用せず、リキッドアイライナーでアイラインを引いてからマスカラを使用しました。
・つけまつげ→リキッドアイライナー
・リキッドアイライナー→マスカラ
どちらかの手順になります。この順番を間違えないように。

チークは赤みのある暖かいカラーを使うことが多いですが、踊っていると自然に頬は紅潮してくるのでベージュ系の色でもOK。


アイホールのラインと目尻を意識して。

ラインの下にもグラデーションを。

カラーバリエーションで。

アイホールにカラーを乗せていきます。

アイメイクがキレイにできあがりました。

頬に茶系のカラーを乗せました。

かなりメリハリが出てきました。
▼使ったアイテムはこちら

カラーバリエーション

アイシャドウブラシ

リキッドアイライナー

マスカラロングアイラッシュ
●唇
リップはまずペンシルで輪郭をとります。どこから描き始めても良いのですが、口角の部分のカーブを丸く描き、ふっくらした唇に。
ラインの内側を埋める様にリップを筆で塗っていきます。

カラーは真っ赤ではなく、最近ではベージュ系ヌード系のカラーを塗り、後からラインをしっかり描き足して仕上げる人も多くなっています。
年齢によっては肌がくすまないようにカラーを明るくしたりした方がいいのでは…、という声も多いのですが、それはすっぴんに塗る様な場合。ステージメイク をここまで整えていますので、口紅の色で影響を受けることはないのです。お好きな色をお使いください!

仕上げにパウダーを乗せると唇がぽったりした感じに。これは裏技ですね。ちょっと外国人っぽく仕上がるかも?!

さあ、これで完成です!


リップはまずペンシルで輪郭を。

ラインを埋める様にカラーを乗せます。

パウダーを乗せるとポッタリした唇に。

衣装を着てポーズ。
▼使ったアイテムはこちら

カラーライナーペンシル

リップ

リップブラシ



体験レッスンレポート番外編、いかがでしたでしょうか?
みなさん是非、これを見ながらステージメイクにチャレンジしてみてください。
今回はフラメンコメイクでしたが、またご希望のジャンルがあればどんどんご意見をお寄せください。ご紹介していきたいと思います。

■今回教えていただいたのは…

チャコット チーフメイクアップアーティスト
酒屋 仁
 
ロサンゼルス、パシフィックステイツユニバーシティ校卒業。帰国後、秋光氏に師事。
1980年よりフリーのメイクアップアーティストとして活動開始。バラエティ番組などのTVでヘア&メイクを担当。その他、イベント、プロモーションビデオ、ファッションショー、写真集と、様々な分野でメイクアップアドバイザーとして活躍。
現在、チャコット株式会社において、プロ用コスメティックス「チャコットフォープロフェッショナルズ」の開発アドバイザーを勤める。また、新国立劇場オペ ラ研修所のメイクアップアドバイザーや、チーフメイクアップアーティストとして、バレエ、ソシアルダンス、フラメンコ、ミュージカルなど、多数のステージ でメイクおよびメイク指導に携わる。
ステージでは、音楽座、新国立劇場などで「星の王子様」「HAMLET」「ブッダ」そして、ユーミンコンサート「シャングリラ」、フラメンコスペクタクル「ダンスアンダルシア」などのメイクアッププランナーとしても活躍。