[2010.12.10]

宝塚星組 日本物のショーとリチャード・ギアの映画をミュージカル化

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11月26日、宝塚歌劇星組公演が初日の幕を開けた。
今回はレビュー『宝塚花の踊り絵巻』ー秋の踊りーと、ミュージカル『愛と青春の旅だち』の二本立て。
1部がお芝居、2部がショーという構成の多い宝塚歌劇だが、今回のように日本物は先の上演になることがほとんど。また、星組では2007年に上演された『さくら』以来となる和物のショーとなった。
幕開きは暗転の中、出演者が総出で舞台上と銀橋(ぎんきょう・オーケストラピットの前にあるエプロンステージ)に出そろい、合図と共に一斉に照明がつく“チョンパ”。日本物ならではの華やかな幕開きで始まったレビューは、秋の美しい風情を中心に、雪化粧の冬、桜に染まる春までの日本の美しい四季が華麗に描かれる。歌舞伎の要素を取り込んだ場面もあり、刀や梯子を使った立ち回りも繰り広げられる。遊郭での艶やかな女の舞や、芸者や若衆、また「麦や節」「佐渡おけさ」など日本ならではの情緒あるレビューは、桜の舞い散る華やかなフィナーレで1部の幕を下ろす。

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2部は日本物から一転してアメリカの青春映画が原作のミュージカル。1982年公開のリチャード・ギア主演の大ヒット映画『愛と青春の旅立ち』がミュージカル化されたのは世界初。
主人公ザックは、劣悪な環境で少年時代を孤独に過ごしてた青年。その育ちから他人に心を開くことのできないザックが、ジェット機のパイロットになる夢をめざし海軍士官養成学校へ入学。鬼教官フォーリー軍曹の厳しい訓練を仲間と共に乗り越え、また製紙工場で働く純真な娘ポーラとの出会いによって成長していく姿が描かれている。2009年のトップ就任から1年半、作品を重ねる毎に演技の幅を広げる柚希礼音がポーラ役の夢咲 ねねと共に充実の演技を見せる。また宝塚の二枚目男役とは全く違った、迫力ある演技を要求されるフォーリー軍曹役を二番手の凰稀 かなめが熱演。ラストには宝塚ならではのショー仕立てのフィナーレも。

舞台稽古終了後、主演の柚希 礼音と夢咲 ねねが会見した。

柚希 皆さま本日は、通し舞台稽古にお越しくださりありがとうございました。本日から1ヶ月間、東京には3月以来久しぶりに星組が来ました。いつも以上に熱く公演をしたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

夢咲
 本日はお越しくださりありがとうございました。私も久々の東京公演ですので、また慣れない日本舞踊も頑張っておりますので、千秋楽までどうぞよろしくお願いいたします。

----両作品の見所を。

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柚希 そうですね、日本物のショーということでとても苦戦いたしましたが、やはり日本人で良かったな、とお客さまに思っていただけるように、秋から始まって最後春で終わるというのがとても良いと思っておりますので、その辺りをお楽しみいただけたらと思っております。また(2部は)日本物のショーとは全然違う、とっても人気のあったアメリカ映画の初舞台化なので、そのイメージを損なわないようにとても注意しながら稽古に励みました。青春物ですので、成長していく様を感動的に描けたらと思っております。

----ショーで特にお好きな場面はありますか。

柚希
 私、日本物のショーを観たときにいつも日本人で良かったなと思うので、お客さまの“チョンパ”の前の暗闇でワクワクする感じとか、明かりが点いた時にわーっとなるところとか、そういう一つ一つの宝塚の日本物のショーの楽しさを、楽しんでいただけたらと思います。

----お芝居では過酷な訓練が描かれますが、宝塚も音楽学校でも厳しい練習がありますね。

柚希
 そうですね「予科の時のこういう感じ」と言ったら、みんなに通じるのがすごく稽古中良かったです(笑)。

----お芝居の中で、特にリチャード・ギアさんを意識した場面はありますか。

柚希
 はい、色々と勉強させていただきましたが、最後の「愛なんていらない」と言う辺りは何十回も巻き戻ししてリチャード・ギアさんを何度も何度も見て、男の哀愁、悲しさ孤独などを表すためにはどうしたらいいのかを勉強しました。

----日本物のメイク法や男役としての見せ方、宝塚の伝統やノウハウなどありますか。

柚希
 いっぱいあって、しかも日本物はこうであって欲しいというお客さまの願望も非常に多いんだな、と痛感しました。顔の作り方や流し目、本当の日舞を綺麗に踊るだけでは面白くないので、大劇場用に派手に宝塚用になってるみたいですね。

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----この公演を通して実際にご自分がやってみて、これが日本物における宝塚の伝統だと実感したことなど。

柚希
 そうですね・・・。いやぁ、なんでしょうか。歯を見せて笑わないので、最初星組全体なんか固かったようです。ですが、心はすごく笑ってるんだな、ということを知り、その辺りが勉強になりました。

----歌舞伎の要素を取り入れた今回の演出については。

柚希
 歌舞伎のキメみたいなのが何度もあるのですが、思ってるより長く間を取っていいんだなと。「早い」と稽古中何度も言われて。難しいです。

----久しぶりの東京ですので、東京のお客さまに一言アピールを。


夢咲
 私は『さくら』の時はまだ星組ではなかったので、本当に初舞台公演以来の8年ぶりの日本物の化粧をしたのですが、とても難しくて、なかなか思うような色にならないのですが、日々研究しながらやっていきたいなと思います。

柚希
 私も若衆に苦戦しておりますが、はんなりと、儚くできたらなと思っております。

宝塚歌劇 星組公演は12月26日(日)まで。

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