[2010.10.27]

ふんだんなダンスで、宝塚歌劇 月組が東京公演開幕

10月22日、宝塚歌劇団月組公演 ミュージカル『ジプシー男爵 −Der Zigeuner Baron−』グランド・レビュー『Rhapsodic Moon(ラプソディック・ムーン)』が東京公演の初日を迎えた。

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『ジプシー男爵 −Der Zigeuner Baron−』はオペレッタ「ジプシー男爵」をリメイクしたミュージカル版で、楽曲にはヨハン・シュトラウスII世のオリジナル曲がミュージカル用にアレンジされて多数使用されている。
18世紀のハンガリーの街、テシュメバールを舞台に繰り広げられる物語で、幕開けは主演のシュテルク・バリンカイ役・霧矢 大夢とザッフィ役・蒼乃 夕妃のデュエットダンスから始まる。暗いステージに対角線上に通った照明の中でのダンスはシンプルでありながらとても印象的、蒼乃のスカートさばきが見事だった。
場面が変わるとマリア・テレジア女王も登場する宮廷シーンで、輪っかのドレスの貴婦人達が華やか。そこへ無実の罪で亡命させられた、今は亡き大地主バリンカイの一人息子シュテルクが、20数年ぶりに役人に見つけ出されて戻ってくる。
領主の不在を良いことに土地を自分の物にしていた豚飼いのジュパンやその三人娘、末娘の恋人オトカーやテシュメバールの人々、亡き父バリンカイがかつて擁護していたジプシー達が加わり、トルコ支配時代に隠された財宝をめぐって物語はめまぐるしく進んでいく。歌が中心だが群舞も多いせいか民族的な衣裳のためか、このめまぐるしい展開や雰囲気はまるでバレエ『コッペリア』や『ドン・キホーテ』を観ているような気分にさせる、大変楽しい作品だった。
なお「ジプシー」の表記については差別的であるとして「ロマ」と表記されることになっているが、原作に基づき「ジプシー」と表記することになったとの注釈がついている。
前月組公演が1本立てだったため、レビュー『Rhapsodic Moon』は新生月組にとって初の大劇場ショー作品。「月の持つ神秘的な美しさと輝きが放つエネルギーを」とパンフレットにもあるように、プロローグから幻想的なシーンや情熱的なダンスなど、バラエティ豊かなショーだ。様々なフォーメーションで見せる場面も多く、群舞も見所。

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舞台稽古を終えた主演の霧矢 大夢と蒼乃 夕妃が会見した。

霧矢 皆さま本日は、お忙しい中お集まりいただきありがとうございます。本日より、新生月組第2弾となります、『ジプシー男爵』と『Rhapsodic Moon』開幕いたします。新生月組のための初めてオリジナルの二本立てということで、お芝居、ショーとみんなの力を結集して、お客さまに喜んでいただけるように努めて参りたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

蒼乃 オリジナルの作品ということで、今回新たな気持ちで挑みたいと思っておりますので、皆さま楽しみにいらしてください。よろしくお願いします。

----『ジプシー男爵 −Der Zigeuner Baron−』の役作りなど、それぞれお願いします。

霧矢 オリジナルのヨハン・シュトラウスII世の楽曲も使用されておりますが、宝塚用にアレンジされておりまして、ストーリーもずいぶんと脚色されていて、宝塚らしいおとぎ話のような、すごく夢のある作品に仕上がったのではないかと思っております。楽曲の方はソロをはじめ、アンサンブルもたくさんコーラスがありますし、歌唱の面では、今の月組はどんどん皆の気持ちが上昇している部分がありますので、どんどん、どんどん力をつけていきたいと思います。
役作りは、オリジナルに近い部分があるのですが、私が演じるシュテルク・バリンカイは、放浪の旅を続けてきた孤児という設定ですが、事情はともかく伸びやかに明るく前向きに生きている青年で、ハンガリーのテメシュバールに帰ってきて、現地の人々と、ジプシーの人たちを中心に、周りの人々がシュテルクに影響され、自由奔放な生き様に刺激を受けて、最終的にみんながシュテルク病にかかってくれればいいな、という引っかき回す主人公を張り切って演じたいと思います。

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蒼乃 ザッフィという役はジプシーの娘ですが、すごく野性的な女の子で、まっすぐで、そういう部分がすごく私はお稽古から難しいなと感じていたので、そういう部分をもっともっと表現できるように意識して演じたいなと思っています。

----群舞が多いですが、『スカーレット・ピンパーネル』を経て組全体のまとまりなど、いかがですか。

霧矢 群衆劇というか、そういった作品作りに、前作を経て意識がすごくみんなの中で高まっています。やはり「芝居の月組」という、伝統のようなものを受け継いでいきたいな、と思いますので、群衆の場面の中で、いかにそれぞれが個性を発揮して皆さまの目にとまるか、という部分で深みも全然違ってくると思います。2作目としては、非常に良いタイミングでこの作品に出会えたと思っております。

----デュエットダンスがとても多いですが、いかがですか。

霧矢
 そうですね、今回は蒼乃とのデュエットダンスがふんだんに盛り込まれておりまして、芝居の方も珍しくプロローグがデュエットダンスからのスタートということで、実質2作目ですが、2人の良いコンビネーションをお見せしていけたらと思っております。

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※画像をクリックすると、大きな写真をご覧いただけます。

ミュージカル『ジプシー男爵 −Der Zigeuner Baron−』
−ヨハン・シュトラウスII世 喜歌劇「ジプシー男爵」より−
脚本・演出/谷 正純

グランド・レビュー『Rhapsodic Moon(ラプソディック・ムーン)』
作・演出/中村一徳