東京シティ・バレエ団のラフィネ・バレエ・コンサートは、ブルガリア出身の振付家を招き、三つの作品を上演した。ちなみにこの公演は江東区との提携により、全席指定税込み2,500円という低料金を実現している。こうした試みは、バレエ・ファンの方もぜひ注目していただきたいと思う。
まずは、東京シティ・バレエ団の理事長でもある石井清子振付の『フックト オン バロックHooked On Baroque』。バロック音楽の浮き立つような楽しさを生かした若さあふれる舞台である。手拍子を使ってリズミカルに、洗練されたフォーメーションが楽しく繰り広げられる。志賀育恵と小林洋壱のすっきりしたカップルを中心にした、軽快なステップが観ていてとても心地良かった。
ブルガリアのソフィア大学で哲学を学び、アメリカで振付を始め、ヴァルナ国際バレエ・コンクールで振付特別賞を受賞したブラドゥミール・アンジェロフの作品は『トルソTORSO』。展示されていたさまざまなポーズのトルソが踊り出し、鑑賞する人たちと交流する、というダンス。三組のカップルとアンサンブルによる、速いテンポの複雑な振りで見事に構成されている。かなり速い展開ながら、ラストのトルソと鑑賞者が入れ替わるところまで、じつに上手く見せた。しかし、カップルとアンサンブルの動きにコントラストがあまりなくて、ちょっと残念だった。
振付家として活躍しているが、東京シティ・バレエ団の運営にも参加している中島伸欣作品は、『ザ・プラトゥ・オブ・ハートThe Plateaux Of Heart』。大小の玉を使って、男と女の関係を描いている。玉は、風船のようにはじけたり、大きな玉乗りの玉だったり、巨大なお手玉が天から振ってきたり様々だが、ほとんどが男と女の間を行き来する。母の胎内のようなイメージも現れる。全体にストップモーションになったり、急激にテンポアップしたり、不規則なトーンにリアリティを求めていた。黄凱が見事なプロポーションで闊達な踊りを見せた。
(5月15日、ティアラこうとう)
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『フックト オン バロック』 |
『トルソ』 |
『ザ・プラトゥ・オブ・ハート』 |
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