この日は、現在プルミエール・ダンスーズのアバニヤートが『椿姫』のマルグリット役に挑戦した初舞台だった。これに先立って6月20日の初日からほぼ連日登板したオレリー・デュポンは気品ある華やかさで、クレールマリ・オスタは新進気鋭エトワールのマチュー・ガニオを相手役にコケティッシュな魅力でマルグリットを演じたというが、アバニヤートはどんなマルグリットを見せてくれるのか、期待が高まった。
舞台は、フランス革命前夜をにおわす18世紀末の退廃的な社交界。紳士たちが集う高級娼婦館の花形マルグリットに純情な若者アルマンが一目ぼれすることから始まる物語だが、ノイマイヤーは第1幕を劇場という場面に設定。そこで繰り広げられる劇中劇バレエ『マノン・レスコー』に見入る観客の中に、マルグリットとアルマンがいる。贅沢三昧の華やかな生活と質素ながら愛に満ちた生活の間で揺れうごくヒロインのマノンに、マルグリットはどことなく自分の運命をだぶらせる。その直後、マルグリットはアルマンを紹介されるのである。 |
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