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渡辺真弓 text by Mayumi Watanabe
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山海塾の新作『時』の世界初演

 山海塾が、テアトル・ド・ラ・ヴィルに定期的に出演するようになって20年以上になる。私は90年代の初めから、山海塾の新作が初演されるたびにこの劇場に通ってきたが、毎回チケットは売り切れ、開演前にチケットを求める人が溢れるという状況は変わっていない。ヨーロッパのコンテンポラリー・ダンスの最も重要な発信地の一つであるこの劇場で、ピナ・バウシュなどと並んで、根強い人気を確立したことは特筆に値する。

 今回は2年ぶりの来演で、新作『時』が初演された(12月15日ー21日)。演出、振付、構想は天児牛大、音楽は加古隆、吉川洋一郎、YAS-KAZ。全7景からなる約1時間半の作品で、作風的には、従来の路線に外れることなく、琴や鈴の響きを交えた夢幻的な音響と、7つの石碑のようなオブジェが半円形に置かれた装置の中で繰り広げられる舞台は、観客を古代東洋の世界へ誘うのに十分であった。
 天児牛大と7名の舞踏手が交互に舞台に登場するが、以前と比べて、全体にスロー・テンポになり、天児の出番が少なくなったような気がしたが、大きな白い布の中央に立ち、布の四隅が持ち上げられた瞬間は、蓮の花が開いたように神秘的で、印象的なシーンである。あまり新機軸は見られないが、山海塾スタイルがすっかり定着し、満員の客席を魅了していた。
 この新作に続いて、27〜30日には、第2プロとして、『金柑少年』の新版も上演された。


ニルス・タヴェルニエ監督の映画『オーロラ姫』3月に封切り

 パリ・オペラ座の舞台裏のドキュメンタリー『エトワール』を製作したニルス・タヴェルニエ監督の初のフィクション映画『オーロラ姫(原題:Aurore)』が、フランスでの3月22日の封切りを前に、話題になっている。踊り好きのオーロラ姫を主人公とした映画だそうで、王女は、破産した王家を救うために、16歳の誕生日に催される舞踏会で、花婿を選ぶことになるが、王子よりもハンサムな絵描きにひかれてしまい…。そのあとは見てのお楽しみ。まずバレエ・ファンが楽しみなのは、出演者に、キャロル・ブケ、フランソワ・ベルレアンらの俳優陣に混じって、オペラ座エトワールのニコラ・ル・リッシュとオペラ座バレエ学校生徒のマルゴ・シャトリエの名前が見られること。オーロラがカロリン・カールソンの振付で踊るシーンもあるというし、舞踏会で踊られる3種類のダンスの振付を、カデール・ベラルビ(オリエンタル)、竹井豊(舞踏)、ヤン・ブリダール(メヌエット)が担当しているというのも興味をそそられる。公開が待ち遠しい。

 

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