ブルーシャ西村 text by BRUIXA NISHIMURA >>WEBサイトはこちら
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皆様、こんにちは。ニューヨークは、暖かくなったと思ったら、まだまだ寒い日が続いています。頭痛風邪が流行っていて、私もかかってダウンしてしまいました。寒いので、皆様も、お体にはくれぐれもお気をつけください。
 さて、今はニューヨーク・シティー・バレエの冬のシーズン中で、2月26日まで公演が開催されています。今月号もそのレポートを書きました。また、先月号の取材先が多すぎて、書ききれなかった分も、今月号に加えました。いつもクリスマス・シーズンは、ニューヨークはおもしろい公演がたくさんあって、どれを観ようか本当に迷います。


ニューヨーク・レベルズの「ザ・クリスマス・レベルズ」

去年12月9日から11日まで、マンハッタンのアッパーウエストにある、シンフォニー・スぺースで、ニューヨーク・レベルズによる、「ザ・クリスマス・レベルズ」の公演がありました。毎年、イギリス系移民の間で恒例の公演のようなので、行ってみました。この公演は、クリスマスシーズンに、8カ所の都市で行われるそうです。
 ニューヨーク・レベルズは、ニューヨークのブルックリンにあり、1979年に創立されました。伝統音楽やダンス、ドラマの理解と教育のために作られた団体です(www.nyrevels.org
 出演者の人数は膨大で、大人から子供まで、舞台上は人であふれかえっていました。楽屋も足りないらしく、シアターの通路で着替えている男性たちも多勢いたほどです。全部で100人くらいは出演していたようです。

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この公演は、歌とダンス、演劇のミックスされたものでした。クイーン・エリザベス1世の時代の、イギリスの音楽とダンスです。歌われた曲は1500年代のものが中心でした。衣装もその当時のものです。
ダンスは、プロのダンサーが踊るような難易度が高いものではなくて、普通のおじさんやおばさん、小さな女の子でも踊れるような、フォークダンスのようなものばかりでした。4人の男性が、剣をつかって輪になって踊るものもありました。

この日は、イギリスに数年間住んでいた友人と観劇しましたが、彼女は、「ニューヨークにいながら、イギリスに帰ったみたいな気分。このダンスも音楽も、イギリスのあちこちでよく行われている、とてもポピュラーな伝統的なもので、とてもイギリスらしい」と語っていました。客席も、イギリス人ばかりが集合していたようです。きっと、彼らは、祖国のイギリスの空気を味わいに来ていたのでしょうね。

サヴィオン・グローバーの「ヴィジョンズ・オブ・ア・バイブル」

 世界のトップのタップ・ダンサー、サヴィオン・グローバーの公演が、ジョイスシアターで年末から年始にかけて行われました。「ヴィジョンズ・オブ・ア・バイブル」です。12月20日から1月15日までという、異例の4週間公演です。ジョイスシアターでは、通常は、1週間の公演をするところがほとんどなので、これは、サヴィオンの人気を示しています。ニューヨークでは、絶大な人気を誇っています。以前にこのコラムでレポートしました、去年のジョイスシアター公演「クラシカル・サヴィオン」は、チケットがソールドアウトだったほどです。会場に来ている人たちは、タップをやっている若い人たちも多かった様子です。

 サヴィオン・グローバーのブロードウェイ・ミュージカル・デビューは『タップ・ダンス・キッド』で、なんと10歳の時です。そして、13歳の時に、映画『タップ』に、グレゴリー・ハインズとサミー・デイヴィス・ジュニアとともに出演しました。テレビでは、セサミ・ストリートに5シーズン連続でレギュラー出演していました。他にも数々の映画やミュージックビデオ(ケニー・Gやパフ・ダディー)に出演し続けています。1996年には、ブロードウェイ・ミュージカルでスマッシュヒットを記録した、『ダ・ノイズ、ブリング・イン・ダ・ファンク』の振付でトニー賞を受賞しました。この作品で同年に、ドラマ・デスク・アワード、アウター・クリティックス・サークル・アワード、オビー・アワード、「ダンスマガジン」の振付家賞(コレオグラファー・オブ・ザ・イヤー)を受賞しました。まだとても若々しそうですが、大御所ですね。

 さて、今回の公演は、ヴォーカルと4人のジャズ・ミュージシャンたち(ピアノ、パーカッション、サックス、ベース)の生演奏に乗って、サヴィオンがソロで踊るものでした。振付、演出ともに彼自身によるものです。宗教色の強い内容を表現しているようでした。女性のヴォ―カルは、とても声量と迫力のある、ソウルかゴズペルのようなものでした。3歳から教会で歌っていた方だそうです。
 舞台の後方にジャズミュージシャンたちがいて演奏していて、前方に、厚みが30センチくらいある広い木の台が置かれており、そこでサヴィオンは踊っていました。途中休憩なしのノンストップの舞台で、歌や演奏をはさみながら、迫力のあるタップダンスが披露されました。彼は、全身リズムのかたまりのような人で、ものすごく細かいリズムを軽々と刻んで踊っていました。典型的なタップではなく、彼独特の、オリジナリティーの強いタップの踊り方でした。即興での踊りも多かったことだろうと思います。彼のタップは何度か観に行きましたが、何度でもまた観たいです。

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