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関口 紘一 
[2012.05.22]

KAATキッズ・プログラム2012開催

KAAT神奈川芸術劇場が、今年の夏「キッズプログラム」を昨年に続いて開催するにあたり、プレスカンファレンスを行った。
最近は、舞踊が学校教育に採り入れられるようになったこと、あるいは韓流のタレントたちの華々しい活躍などが刺激となっているのだろうか、ジュニアのダンスがたいへん盛り上がっている。実際、その隆盛ぶりは凄い。コンクールを瞥見してみただけでも、超絶技巧がまかり通っていて驚かされる。ここ10年ほどの間では雲泥の差と言っていいかもしれない。
同時に子どものためのバレエの企画も盛んになっている。かつては松山バレエ団がこどもの日に定期的に開催していたものが目に付く程度だったが、多くのバレエ団がかなり本格的なジュニア向けの公演を行うようになった。
今夏に上演されるもので気が付いたものをあげてみると、松山バレエ団『白鳥の湖』より・森下洋子のバレエ&トーク(8月25日/渋谷公会堂)、新国立劇場バレエ団『シンデレラ』(7月27日〜29日/新国立劇場 中劇場、柏崎、高松、茅ヶ崎、兵庫)、バレエ シャンブルウエスト『おやゆび姫』(8月24日〜26日/日生劇場)そのほかに同バレエ団による被災地のこども向け公演もある。そしてキエフ・バレエ団は来日して「親子で楽しむ夏休みバレエまつり」(7月21日/ゆうぽうとホール、8月5日/神奈川県民ホール)「チャイコフスキー3大バレエ・ハイライト」(7月22日/ゆぽうとホール、7月21日/千葉市民会館)「華麗なるクラシックバレエハイライト」(7月28日/藤岡市みかぼみらい館)というファミリー向けのロシア・バレエの三つのプログラムを繰り広げる。

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今年7月26日から本格的に始まる神奈川芸術劇場主催の「KAATキッズ・プログラム2012」は、ダンスが中心ではないが、なかなかヴァラエティに富んだプログラムとなっている。
まず、ウィーン国立歌劇場の子どものためのオペラ『魔笛』や、カナダの子ども向け劇団のコンフェティ劇団のパントマイムと音楽による『チックタックの秘密のとびら』など海外のカンパニーによるパフォーマンス。そして芸術監督を務める宮本亜門のミュージカル『ザ・ウィズ』(オズの魔法使い)、こどもとおとなのためのお芝居『暗いところからやってくる』(前川知大・作、小川絵梨子・演出)、That's が〜まるSHOW!などとともに、デラシネラ新作こどもとおとなのためのダンス『ゲーム』が上演される。
小野寺は周知のように独特のマイム構成による「水と油」で活躍、近年は松本清張の『点と線』、カミュの『異邦人』、ドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』などの文学作品にチャレンジしてきた。久しぶりのオリジナル作品となる今回の舞台は「時間」がモティーフ。途切れることなく流れ続けていく「時間」をどう生きるのか、というまさに子どもとっては、ある意味では大人よりもはるかに切実な問題をとりあげる。
小野寺は必ずしもダンスや演劇、パントマイムといったジャンルにはとらわれないが、「言葉のない身体表現は子どもから老人まで、国際的なもの。視覚だけでどれだけ伝えられるか」を試みたい。しかし子どもは強敵。同じ感覚をどれだけ共有してもらえるか、子どもの方が想像力が豊かただから楽しみだ。生きて行くためのつながりをどうとらえるのか、子どもたちに直球でぶつけてみたい、と抱負を語っていた。
他にモンゴル国立馬頭琴オーケストラと竹下景子による『白い馬の物語』、親と子のためのファミリーミュージカル『ピノキオ〜または白雪姫の悲劇〜』のワークショップ公開、といったプログラムも予定されている。
http://www.kaat.jp/