ニュース

その他ニュース: 最新の記事

その他ニュース: 月別アーカイブ

アンジェラ加瀬 
[2014.01.30]

ワディム・ムンタギロフが英国ロイヤル・バレエにプリンシパルとして移籍

01.jpg(C)ENB

1月27日夕方、ロイヤル・バレエはイングリッシュ・ナショナル・バレエ(ENB)のリーディング・プリンシパルであるワディム・ムンタギロフが2月24日から英国ロイヤル・バレエにプリンシパルとして移籍することを発表した。

ムンタギロフはロシアのペルミ・バレエ学校出身。2006年のローザンヌ国際バレエ・コンクールで2位に入賞、コンクールのスカラシップを使ってロイヤル・バレエ・スクールに留学した。09年のバレエ学校卒業の年にENBの当時の芸術監督であったウェイン・イーグリングに見初められ、長身のバレリーナが多いENBにファースト・アーティストとして入団。入団直後からダリア・クリメントヴァの相手役をつとめるなど大役への抜擢が続いた。

ムンタギロフは「ENBでは過去4年の間たくさんの作品に起用していただき、素晴らしい思い出があります。ですが今現在、自分はダンサーとして新しい挑戦に対する準備が出来たと感じており、このたびロイヤル・バレエへの移籍を決意したものです。ロイヤル・バレエの演目の主役を踊ることやバレエ団ゆかりの優れた振付家の新作を踊ることは僕の夢であり、今回その夢が叶うことになりたいへん嬉しく感じています。」という声明を発表している。
ムンタギロフは2月24日よりロイヤル・バレエに移籍し、プリンシパルとしての初舞台は3月25日の『眠れる森の美女』で高田茜と共演する。また4月10日に世界初演予定のクリストファー・ウィールドン振付『冬物語』の6人の主演ダンサーの1人に選ばれているという。

1401RB_Angela-Kase.jpg Photo:(C)Angela Kase

ロイヤル・バレエでは、ムンタギロフの電撃移籍発表の前の週の1月23日に、3月25日の『眠れる森の美女』で高田茜と共演する予定であったポーランド人ソリスト、ダヴィッド・トルゼンヒミエッヒ(チェンチミエック)が辞表を提出。
この事件は1月25日付で英国5大新聞の1つテレグラフ紙(2012年のセルゲイ・ポルーニンの突然の退団を大きく取り扱い、昨年12月にはアリーナ・コジョカルの最新インタビューを掲載して、コジョカルがロイヤル・バレエ団からENBに移籍した真相をイギリス国民に伝えた)に掲載され、イギリスのバレエ関係者を驚かせたばかり。
記事によるとトルゼンヒミエッヒ(チェンチミエック)は、「ロイヤル・バレエでは(自分に対して主役、準主役を踊るための)充分な指導やケアがなされていない」と、失望していたという。
また同紙は、ロイヤル・バレエのコール・ド・バレエのメンバーたちが、昨年12月に「忙しすぎるスケジュール」を理由に、労働組合とバレエ団の上層スタッフと話し合いの場を持ち、結果「1日1時間の昼休みを取る権利」を獲得した、と報道。華やかな舞台活動の影で疲労困憊していたダンサーの真実を伝え、トルゼンヒミエッヒ(チェンチミエック)の突然の退団事件と共に、この事実を知ったイギリスのバレエ関係者やファンに衝撃を与えている。
トルゼンヒミエッヒ(チェンチミエック)は、ヨハン・コボーが芸術監督に就任したばかりのルーマニア国立バレエ団にプリンシパルとして移籍が決まっている。