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[2007.05. 5]

熊川哲也緊急記者会見 熊川哲也が怪我から回復へ、橋本直樹も活躍!

 熊川哲也が5月15日、『海賊』の札幌公演中に怪我!キャスト交代へ!と衝撃のニュースが走ったが、その後のKバレエの熊川版『海賊』の公演は順調に進められている。 なにしろ、主役のスーパースターにして振付家で芸術監督である熊川哲也が、新たに演出・再振付けした『海賊』公演の舞台上で怪我したのだから、そのショックが大きかったのは想像に難くない。

5月18日には、TBSで急遽、記者会見が開かれた。
出席したのは、まだ足をかばって歩き、ひげがのび少々痛々しい印象の熊川哲也、主治医で聖マリアンナ医科大学スポーツ医学講座医師の河野照茂、TBS取締役事業本部長の信国一朗だった。出席者は、予期せぬ事態にやや緊張した面持ち。

まず熊川は「予期せぬ怪我でご心配をおかけしたが、『海賊』の公演は成功しているし、若手が前に出るいい機会だと思っている」とコメント。当初は、世界の舞台で様々な経験を積んできた熊川には珍しく悲壮感も感じさせられた。 そして記者の質問に答えて「右足で着地した瞬間、膝が曲がらない方向に曲がってしまった。舞台は生だからオーケストラや指先ひとつの動きでも狂ってしまうことがあるが、あるいは高く跳び過ぎたのかもしれない」と。

河野医師は「右膝十字じん帯の損傷で断裂の危険もある。トップ・アスリートなどに時折みられる怪我で、経験から言うと断裂していても6ヶ月くらいで復帰できるだろう」とコメントした。

熊川は元々、怪我の非常に少ないダンサーで、17歳の時に疲労骨折をして4ヶ月休んで以来の事故で、さすがに動揺したと告白。ただ『海賊』は、渾身の舞台 であり、「ほんとうは誰にも踊ってほしくないが、まずはお手並み拝見」と強気の本心もちらりのぞかせ、熊川スピリットの健在をさり気なく披露していたの は、さすがと言うべきだろう。 事故後、1日半は車いす、3日経って血を抜き、1本の松葉杖で歩けるようになった。回復は順調だそうだ。

  実際、5月23日のオーチャードホールの『海賊』公演では、代役の橋本直樹がアリを落ち着いて踊って盛大な拍手をもらったが、何回目かのカーテンコールには熊川が姿をみせ、客席は割れんばかりの大喝采でおおいに盛り上がった。

日本のみならず、世界のバレエ界にとってかけがえのない舞踊家である。1日も早い舞台復帰が待たれる。しかし今後は、いかに天賦の才に恵まれた熊川とは言え、無理なく着実な舞台活動を切望したい。
(関口紘一)