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[2014.10.17]

SHOW ACT『ファウスト・オデッセイア』稽古場レポート

博品館劇場/M・G・Hの企画・製作による『ファウスト・オデッセイア』。“SHOW ACT”と銘打たれたこの公演、文豪ゲーテの代表作『ファウスト』を題材に、独特の世界観をもつ脚本・演出家の荻田浩一が、ダンスを主体に据えてオリジナルの「ファウスト」を描き出すという。いったいどんな切り口の舞台となるのか。都内で行われている稽古場を取材した。

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始まって10日ほどというスタジオでは、いくつかの場面を飛ばしながら1幕の稽古が通して行われた。
メンバーは、まず元宝塚月組トップスターの彩輝なお。脚本・演出の荻田の“ミューズ”だという彼女は、中性的な魅力と歌声が悪魔メフィストフェレスの役にピタリとはまる。
そして、『ニンジンスキー』で荻田とタッグを組んで、鮮烈なタイトルロールを演じた東山義久。役名は「真珠の司祭(マルガレーテ)/ファウスト」とある。
キャストでもあり今回は振付もしている注目のダンサー、長澤風海。荻田が「不思議なプロフィール」と称する彼の経歴は「幼少時より中国武術等の格闘技を始め、数々の大会で優勝」と始まり、クラシック・バレエを始めたのは意外にも遅い18歳だが、NAMUEクラシック・バレエコンクール一般部門で1位を受賞している。主な出演作品には『GQ ―紳士の品格―』など多数。
ほかに、ノーザンバレエスクール(英)を卒業し、英国・イタリアでの舞台経験を経て現在は日本で活躍中の田極翼。東山をリーダーとするDIAMOND☆DOGSのダンサー&シンガーの面々。そして、東京シティ・バレエ団プリンシパルの若生加世子。
男性メンバーはこれまでにそれぞれ何度か共演しており、彩輝は2010年の銀河劇場『BLUE & RED』以来4年ぶりのDIAMOND☆DOGSとの共演。“オリジナル・ミュージカル”の『BLUE & RED』はもっと芝居要素が強かったというが、今回は抽象的な台詞と歌以外は、ダンスで物語を紡いでいる。

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今作でバレエ団のプリンシパルをキャスティングした理由を荻田に尋ねた。
「今回は、舘形比呂一さんにも振付に入っていただきますが、8割以上は長澤風海君に振付けてもらっています。彼が得意とするバレエ的なテクニックと美しさを持っている方に出てもらった方がいいのではないかということになり、バレエのテクニックはやはり長年研鑽されてきた方にと、若生さんに出演してもらうことになりました。田極君はバレエベースでもあるんですが、DIAMOND☆DOGSメンバーはバレエ主体ではないので、若生さんが長澤君が持っているバレエ的な造形とセンスを体現してくださるのかな、と期待しています。実際に、若生さんに稽古に入ってもらうと、やっぱり空気が違いますね。
DIAMOND☆DOGSメンバーとは何度かやってますが、男性のバレエダンサーの方との共演はありましたが、女性のバレリーナ、完全なバレエの方との共演はほぼ初めてなんじゃないかな。やっぱりいい刺激になってると思いますし、彼女が入ったことで、よりキリっとした彼らを見ていただけるんじゃないかと思います。
みどころは、長澤君が繰り出すムーブメント。身体表現として、いかにファウストというものをモチーフにして遊べるか、です。そこをお客さまには楽しんでいただけたら、と思っています」

彩輝と若生の紅二点とパワフルな男性メンバーによって、今後どのように仕上がっていくのか。バレエファンにも、日頃バレエを観ない人たちにも、それぞれの魅力を発見出来る作品になるのではないかと期待したい。開幕は10月29日(水)、博品館劇場。

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SHOW ACT『ファウスト・オデッセイア』
●10/29(水)〜11/5(水)
●博品館劇場
●脚本・演出=荻田浩一、音楽=la malinconica、
 振付=舘形比呂一/長澤風海
●出 演=彩輝なお
 森新吾/小寺利光/中塚皓平/和田泰右/咲山類/TAKA
 長澤風海/田極翼・若生加世子
 東山義久
●お問い合わせ=博品館劇場 03‐3571‐1003
 http://theater.hakuhinkan.co.jp