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針山 真実
[2015.12. 8]

ニューヨークの冬を彩るバランシン版『くるみ割り人形』の舞台リハーサルをレポートします

今年もこの季節がやってきた。11月末から12月中は『くるみ割り人形』シーズン。
この日はニューヨーク・シティ・バレエ(NYCB)の『くるみ割り人形』の舞台リハーサルに招待されて行ってきた。舞台上にはピアノと椅子が並べられ、ピアノ伴奏でリハーサルを行う。ピアノの横には指揮者が座り、指揮を振る。指揮者の隣にはバレエミストレスとバレエマスターが座りダンサーに指示を出す。

ぞろぞろとカジュアルな格好をしたダンサーたちがステージ上にやってきた。パンツを履いている人、ジャンパーを着ている人、それぞれに冷えない対策は万全。
まず『くるみ割り人形』の見どころの一つ、雪の精のシーンの場当たりが始まった。

1512NYCB_nuts01.jpg Photo/Paul Kolnik

雪のシーンは動きも速くダンサーたちがあちこちから舞台上を駆け回るように動くので、場当たりは重要だ。舞台前側には5〜6人のダンサーが座って見学している、おそらくアンダースタディーだと思う。
一通り場当たりが終わるとダンサーが舞台上からいなくなって、2分ほどで全員が衣装を着けて戻ってきた。なんと素早い着替えだと、こんなところで感心してしまった。

雪の精のリハーサルが始まる。舞台上には芸術監督のピーター・マーティンスもやってきた。
高い天井からはどんどん雪が降って来て舞台上に雪が積もっていく情景が美しい。時々バレエミストレスがダンサーを止めて指示を出す。見ている私からは十分にスピーディーなのだが、監督のピーター・マーティンスからは更にスピーディーにと指揮者に指示があった。
流石はプロのダンサーたち、1回の場当たりでこれだけ激しい動きのある雪のシーンを美しく踊った。
雪のシーンのリハーサルが終わると、モップを持ったスタッフが5〜6人現れ、たくさんの雪を掃除していく。何か機会を使って掃除するかと思いきや意外と地味な作業だった。雪の片づけが終わると一幕のパーティのシーンのセットになり、子供たちが舞台上にやってきた。

1512NYCB_nuts02.jpg Photo/Paul Kolnik

主役を演じる少女はすっかりバレリーナ気分で可愛らしい。弟役の男の子も雰囲気がピッタリな少年。舞台上には大きなクリスマスツリーが素晴らしい。
リハーサルには子役指導担当と見られる指導者が数人増えてリハーサルが進む。子供たちには細かい場所の確認やタイミングの指示があり、やはりリハーサルが止まる回数は増えるが、一度指示を言われると皆きちんと理解している。喧嘩をしたり、騒いだり、喜んだりという振付が子供らしさをとてもよく表していると思った。
リハーサル見学はネズミが出て来るシーンで終了となった。
NYCBは11月27日から1月3日までほぼ毎日『くるみ割り人形』の公演を行う。冬の風物詩でもあるこの公演で多くのお客様を楽しませてくれるのだろう。

1512NYCB_nuts03.jpg Photo/Paul Kolnik

George Balanchine's The Nutcracker
Choreography by: George Balanchine
Music by: Peter Ilyitch Tschaikovsky

ジョージ・バランシン版『くるみ割り人形』
振付:ジョージ・バランシン
音楽:ピョートル・チャイコフスキー
2015年11月25日 デービット・H・コックシアター