Kバレエが『眠れる森の美女』と『コッペリア』のリハーサルを公開
去る2月24日、東京・小石川のK バレエカンパニーのスタジオで、『眠れる森の美女』と『コッペリア』の公開リハーサルが行われた。
まず、芸術監督の熊川哲也からK-BALLET SCHOOLのディレクターに就任した、エロール・ピックフォードが紹介された。ピックフォードはオーストラリア出身で、熊川とほぼ同時期に英国ロイヤル・バレエのプリンシパル・ダンサーとして活躍した。ちなみに、87年と95年の来日公演では『眠れる森の美女』のブルーバード、92年は『ラ・バヤデール』のブロンズを踊っているから、舞台姿をご記憶の方もいるだろう。02年にRADのバレエ教師資格を首席で取得した。
熊川、ピックフォードを始めとするスタッフとジャーナリストが見守る中、『眠れる森の美女』のフロムリント王子をヴィヴィアナ・デュランテのオーロラ姫と踊る、カルロス・マーティンが衣裳を着けてソロのリハーサルを披露した。均整のとれたプロポーションでおおらかな雰囲気の踊りである。そして追加公演で熊川とオーロラ姫を踊ることが決まった東野泰子と、パ・ド・ドゥのリハーサル。東野は昨年末の『くるみ割り人形』で主役デビューを果たしたばかりだが、落ち着いているし、表情が豊かで細やかな表現力がある。
芳賀望
神戸里奈
続いて『コッペリア』。神戸里奈のスワニルダと芳賀望のフランツによるパ・ド・ドゥのリハーサル。芳賀の踊りはスピードが魅力である。熊川に着地の音が大き過ぎる、と注意されていたように、まだ荒削りで未完成の部分はあるが、スピードと身体のキレは一級品である。神戸のスワニルダはまさに適役。踊りながらコケティッシュな魅力を上手く表している。
今回の『眠れる森の美女』には、熊川のロイヤル・バレエ時代の師であるアンソニー・ダウエルがカラボス役で出演する。つまりマーティン・王子は、ダウエル・カラボスと舞台上でガチンコ勝負になる。95年の来日公演で観たが、手下に戦車を押させて厳しい憎しみの表情で睨みつけながら、荒々しく、宮廷の人々を蹴散らさんばかりに登場するダウエル・カラボス。並みの迫力ではない。
がんばれ! マーティン・王子、といいたい。 今回上演する『眠れる森の美女』『コッペリア』は、ともに初めての再演。演出上の大きな変更はないそうだが、東野泰子、カルロス・マーティンというフレッシュな主役の加入、神戸里奈、芳賀望の成長により、興味深いキャスティングが組まれ、クラシック・バレエの楽しさ充分に味わえる舞台になるのは間違いない。
*『眠れる森の美女』3月9日〜12日
*『コッペリア』3月18、19、21日、東京国際フォーラム ホールC
関口紘一
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