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関口 紘一 
[2012.08.17]

広い視野でダンスの創作の力を審査する第2回ダンス・クリエーション・アワード(DCA)が開催された

2012dca_326-082.jpg 「Carpe diem」

去る8月1日・3日にかめありリリオホールで第2回ダンス・クリエーション・アワードが開催された。このコンクールは昨年9月に第1回が開催され、ダンスを越えた視野からダンスの創作の力を審査するもの。特別の課題は設けず、自由な発想による自由なダンスをプロ、アマ問わず広く募集したところ予想を越える応募があり、注目を集めた。
第2回は、開催時期をずらした関係があり昨年ほどではなかったが、創造の意欲あふれる作品がその魅力を競った。

今回の参加作品は、それぞれのアイディアに工夫を凝らしてダンスを創っているものが多くあった。また舞台のヴィジュアルに力を込めて創った演劇のジャンルからの参加もあり、興味を惹いた。たとえばパペット人形の語りとダンスを組み合わせたり、動きだけでなく「蚤」そのものにこだわったり、自分で制作した一脚のブルーチェアとダンスで対話したり、<無添加>ということを踊ったり、荘子の「胡蝶の夢」を題材に選び声明とともに踊ったり、島唄を使って自然の傷痕をガマに象徴させたり、そのほかにも種々の抽象的な想念をテーマとしたもの、あるいは鏡、人形、蜻蛉など比較的ダンスでは使われることの多い題材を捻って工夫を加えたものなど、実のバラエティに富んでいて、知的にエキサイティングで時を忘れるコンクールだった。

2012dca_326-101.jpg 「Carpe diem」

結局、ダンスの構成の巧みさと洗練されたイメージを創った『Carpe diem』が第1位となった。第2位の『−1°Cの夢〜溶け出す記憶〜』は、固形的な世界とそれが溶解する、というイメージを巻き紙のような白と黒のリノリウムを舞台上に広げて創り、興味深いヴィジュアルを見せた。第3位の『LOST』は、彫刻が動くかのような立体的なオブジェを見せてなかなか魅力的だったが、帽子を使ったダンスの印象が少々薄かったのが惜しまれる。

今日、実際に創作され踊られている日本のダンスの水準はなかなか高い、と思われる。DCAの第1回の海外コンクール推薦賞は11月にベラルーシのコンクールに派遣される。今回は北京のコンクール(今年は日本人では宮川新大と寺田知羽が入賞した)への推薦される作品が選考され、『−1°Cの夢〜溶け出す記憶〜』『蚤の綴り』『Sing your heart out』の3作品が選ばれた。
次回の第3回ダンス・クリエーション・アワードは、2013年9月にかめありリリオホールで開催される予定。詳細が決まりしだい掲載します。

2012dca_325-069.jpg 「-1℃の夢〜溶け出す記憶〜」 2012dca_303-44.jpg 「LOST」 2012dca_210-37.jpg 「少女(シャオニー)」
2012dca_208-21.jpg 「Time」 2012dca_307-03.jpg 「Blue Moon」 2012dca_322-047.jpg 「鏡よ鏡よ鏡さん」