関口 紘一 text by Koichi Sekiguchi
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名倉ジャズダンススタジオ『Can't Stop Dancin'』

 名倉ジャズダンススタジオの第17回公演『Can't Stop Dancin' 2006』が、鳳蘭をゲストに迎えて開催された。Part 1の「Sprits」は、<心痛んで…><兄と弟>
<老芸人の回想>など物語風なダンスと、鳳蘭の「枯葉」「パダンパダン」「メモワール」「街角」などのシャンソンを踊るシーンで構成されている。Part 2は「Viva Jazz Dance」で、ジャズのスタンダードナンバーに「ハンガリー狂詩曲」「エル・クンバンチェロ」などの名曲を加えたものだった。

「Opening」

 圧巻はやはり、鳳蘭の「100人のダンサーと拮抗した」歌と名倉加代子のダンスである。名倉の身体は頭のてっぺんから足の小指の先までジャズのリズムが染み込んでいて、どう動いてもどの角度から見てもチャーミングに見えるのである。
 Part 2 の終盤で、「ハンガリー狂詩曲」の全身黒に紅いをあしらった衣裳が乱舞するさまは、まさに狂熱のリズムが交錯して魂を揺さぶる。そして、「エル・クンバンチェロ」のリズムにのった地軸を揺るがすようなダンスのエネルギーが、観客席をも巻き込んで燃え上がった。
 若手の男性ダンサーと鳳の歌、華麗にフォーメーションが変幻する群舞、名倉のダンスとそのコントロールによる見事な舞台だった。三木雄馬、佐藤洋介、桑原文生なども参加していたが、前回につづいて2回目という三木のスピードある動きが目に付いた。
(11月16日、青山劇場)



「アイ・ガット・リズム」

「メモワール〜愛の記憶〜」

KAyM 2回目の公演は三木雄馬演出「青いフルーツ」

 今年4月、若くいきのいい男性ダンサー6人が集まって、「囚われた野性」を踊って注目を集めたKAyM(カイム)。桑原文生、三枝宏次、佐藤洋介、辻本知彦、三木雄馬、山田茂樹がそのメンバーである。
 演出は三木雄馬、振付はKAyMとなっているから、ダンサーそれぞれが振りは考えたのであろう。コンセプトは五感プラスワン、つまり視覚、聴覚、臭覚、味覚、触覚、と第六感のせめぎ合いがダンスになったということだった。
 舞台やや奥のテーブルに果物が盛りあげられ、6人のダンサーがそれぞれの場所に立っている。数本のキャンドルが灯された中でごくゆるやかな動きがあり、キャンドルが消されたり灯されたりして、しだいに動きが大きなり、欲望が潜在するような感覚が辺りに漲ってくる。
 それぞれの感覚、いくつかの感覚の絡み合いが、子供の遊びのようなシーンや5人対1人の闘いの中で描かれる。ただ、どれがどの感覚なのかはよく読み取れなかったが。最後は、「幸せなら手をたたこう」の歌とともにエンディングとなった。

 それぞれのダンサーがよく動き、鋭いダンスをみせたが、私には、三木雄馬のロシアのクラシック・バレエ仕込みの端正な動きと、辻本知彦の優れた身体能力を感じさせるダンスが印象的だった。
(10月26日、渋谷O-WEST)


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