Complexionsのジョイスシアター公演
11月13日から25日まで、ジョイスシアターにて、Complexionsの公演がありました。
1994年創設のニューヨーク・ベースのダンス・カンパニーで、ほとんどが黒人とラテン系です。芸術監督は二人でDwight RhodenとDes mond Richardsonです。二人とも、アルヴィン・エイリー・アメリカン・ダンス・シアターでプリンシパルでした。
振付は、現代的でシンプルです。今回の公演は、小品集でしたが、振付自体よりも全体の雰囲気が、最初から最後まで通して、とてもスピリチュアルな感じのものでした。ダンサーたちの一挙手一投足を観るというのではなく、ボーっと目で追っているうちに、とてもスピリチュアルなものを感じて、崇高なものが伝わってくるような不思議な公演でした。振付で特に変わったところはなかったのですが、観ている方がこのような気持ちになるのは不思議でした。衣裳はシンプルで、照明は明暗が強調されていました。この照明の効果もあるのかもしれません。あるいは、アルヴィン・エイリーの影響もあるのかもしれませんね。振付はアルヴィン・エイリーに似ているというわけではありませんし、もっとシンプルなのですが、スピリチュアルな雰囲気を醸し出しているという点では、同じ空気があると思います。
ダンサーたちの肉体は、鍛え抜かれてバネのある、黒人やラテン系が中心で、とても迫力がありました。
観終わった後の余韻があり、すごくいいダンス・カンパニーだと思います。また彼らの公演を観てみたいと思いました。

Desmond Richardso |

Juan Rodriguez & Drew Jacoby |
パパ・タラフマラの『Ship in a View』
11月28日から12月1日までBAM(ブルックリン・アカデミー・オブ・ミュージック)で、パパ・タラフマラの『Ship in a View』の公演がありました。日本人のカンパニーがBAMに招聘されるのは、すごく嬉しいことですね。BAMにはいつも選りすぐりのカンパニーばかりが世界中から招聘されているので、快挙だと思います。パパ・タラフマラについては、以前、ジャパンソサエティーが主催した公演について、こちらにレポートを書いたことがあります。
1982年に、一橋大学で、小池博史を中心に結成されたカンパニーです。もともとは一橋大学のサークルだったそうです。ダンス、歌、音楽、演劇など、様々な要素をミックスさせた、不思議な空間を作り出すカンパニーです。一言では言い表せません。ダンスカンパニーでもないし、演劇でもないです。知性と芸術を混ぜたような感じなのかもしれません。
出演者は、12名です。小池博史とともにパパ・タラフマラを創設しはじめた小川摩利子も、出演していました。
長年のメンバーである関口満紀絵は妊娠中でお腹がとても大きく目立っていましたが、その大きなお腹を生かして、そのまま舞台に出演していました。お腹をさすりながら、座ったまま歌っていました。その周りでは大勢が、バラバラに動いていました。りんごを食べている人やコップを持ってでてきた男など。それが、なんともいいアクセントになっていて、いい味をかもし出していました。(舞台終了後に、レセプションがあったので、その時に、演技ではなく、本当に妊婦だということを確認しました)
舞台上は、海に浮かぶ船の上を想定しているようでした。衣装はシンプルで、黒やグレーの長めの服です。それぞれ、微妙にちょっとずつデザインが違います。歌のような、コーラスのような、声をのばしてハモっている人たちがいたり、身体を動かしている人達がいたり、テンポはゆっくりで不思議ななつかしい空間でした。
振付は、少し身体を動かす程度で、演劇でも歌でもなく、不思議です。幽霊のような声を出している人もいました。怖い奇声が続き、不気味で、全体に霧がでてきて、騒音や不快音もありました。大勢がバラバラな動きで振付をして通り過ぎていくところもありました。
不思議な懐かしいような、メルヘンチックな感じでもありました。激しさやメリハリはないのに、どこか無意識に訴えられるような、引っかかる感じのカンパニーです。一度観ると、記憶に残ります。不思議です。
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