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針山 真実 
[2015.04.24]

YAGP 2015 ニューヨーク・ファイナルが終わって=レポート&受賞者コメント

2015年度のユース・アメリカ・グランプリ(YAGP)ニューヨーク・ファイナルが終わりました。
日本から参加した皆さんはコンクールが入学式や始業式と重なっていた人もいたようで、日本に戻って少し遅れた新学期を迎えられたことと思います。
参加者たちは1週間、朝から夜までコンクールだけでなく、ワークショップやガラ公演の恒例となっている「グランド・デフィレ」のリハーサルが続きました。コンクールの緊張感と興奮、そしてハードなスケジュールが終わり今ごろ疲れが出ているのではないでしょうか、と想像しています。
日本から参加したダンサーの皆さんは、バレエの基本がしっかり出来ていて、テクニックも安定しており、足先や手先の細かなところまで丁寧で、安心して見ていることが出来ました。衣装やお化粧の仕方も皆さん美しく、日本全体のバレエに対する意識の高さが見えました。
今回のYAGPのニュ−ヨーク・ファイナルには世界各地の予選を通過した参加者が約1200名集い、そして世界各地から名のあるバレエ学校の校長や代表の先生が審査員として来られました。表彰式その審査員の先生方が舞台上に勢ぞろいした姿は圧巻でした。

yagp2015_4Yu_Kurihara.jpg 栗原ゆう(C) Siggul/VAM

ユース・アメリカ・グランプリは「才能を見出すコンクール」を標榜しており、このコンクールを経て留学する生徒、カンパニーへ入団を果たすダンサー、あるいは才能があっても金銭的にバレエを続けることが難しい生徒が、このコンクールを経てスカラシップを手にすることが出来ます。そんな夢が叶ったストーリーがたくさんあります。
審査は世界有数のバレエ学校、バレエ団に入ってやっていけるかどうか、を非常に厳しい目で見ていると思います。
近年は、このコンクールを舞台にしたドキュメンタリー映画などヒットし、知名度も上がり毎年、参加者が増え、今ではニューヨークのリンカーン・センターでファイナルが行なわれるまで規模が膨らみりました。
世界中にはこれだけたくさんの子供たちが、バレエに生活を捧げて頑張っているのだと感心します。そして時代とともに子供たちの身体やレベルが変化していることにも驚きます。

コンクールにはいろいろな審査基準があると思います。
例えばジャクソンで開かれるインターナショナル・バレエ・コンクールは、プロも出場しており特に完成度、芸術性、表現力などが見られていたように思います。
YAGPに関しては、ファイナルに残った生徒たちの多くが、今後バレエを踊っていくにあたって求められる身体条件を持っていましたし、並外れた身体能力を持った子供たちも多く見受けることが出来ました。このファイナルに残るためには優れた能力を持ち合わせていなければならないわけで、とても狭き門でした。
ファイナルに残ったダンサーたちは身体条件だけではなく、10代とは信じがたい踊りを見せ本当に驚かされました。これから彼らはどうなっていくのだろうと興味を持ちます。
しかし、YAGPや他のコンクールで表彰を受けなかったとしても、下を向く必要はないと思います。涙している生徒も見かけました、ここまで頑張って来たからこそ出せる悔しさでしょう。
最近、世の中にはコンクールがたくさん増え、その中からどのコンクールを選び、どのような目的で出るのかは参加者それぞれだと思いますが、コンクールがすべてではありません。特に若い間に練習を積み重ね、今の自分よりさらにステップアップすることこそが大切です。
若い皆さんはコンクールの結果で左右されず、いろいろな可能性を信じて、自分の目標に向かって大好きなバレエをねばり強く続けて欲しい、と思いました。

yagp2015_4Maggie-Chadbourne.jpg Maggie Chadbourne yagp2015_4Juliette-Bosco.jpg Juliette Bosco
yagp2015_4Yeojin-Shim.jpg Yeojin Shim yagp2015_4Ryu_Bautista.jpg Ryu Bautista
yagp2015_4Shin-Yong-Kim.jpg Shin-Yong Kim yagp2015_4Rio-Anderson.jpg Rio Anderson
yagp2015_4Bianca-Scudamore.jpg Bianca Scudamore yagp2015_4Lang-Ma.jpg Lang Ma
Photos: (C) Siggul/VAM(すべて)

【受賞者からのコメント】
プレ・コンペティティブ・男子の部1位 増田慈さん

「昨年、ユースで思うように踊れず悔しい思いをしたので、今年リベンジしたいと頑張ってきた一年でした。
今回、ダメだったところもあるけれど舞台を楽しむことが出来ました。その結果の1位だったのですごく嬉しいです。
これからも頑張って海外で活躍できるようなダンサーになりたいです」

yagp2015_4Itsuku-Masuda.jpg 増田慈さん (C) Siggul/VAM

ジュニア・女子の部2位 山田ことみさん
「国際コンクールに出るのは初めてでとても勉強になりました。
これからはこのYAGPで学んだことを生かして、いろんなことに挑戦し続けていきたいです。」

yagp2015_4Kotomi-Yamada.jpg 山田ことみさん (C) Siggul/VAM

シニア・男子の部1位 速水渉悟さん
「ユースのニュ−ヨーク決戦出場することは突然決まったことなのですが、3年前にも一度出ているので、楽しみで仕方ありませんでした。
1位で名前を呼ばれた時は涙が出そうになるほど驚きましたし、うれしかったです。
今後は、一人でも多くのお客さんに劇場に来て良かったと思っていただけるダンサーになりたいです」

yagp2015_4shogo_hayami.jpg 速水渉悟さん (C) Siggul/VAM