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すずな あつこ 
[2014.05. 8]

【速報】2014年 第27回こうべ全国洋舞コンクール

GWの後半、5月3日(土)〜6日(火)、第27回こうべ全国洋舞コンクールが神戸文化ホールで行われた。例年、4月下旬にモダンダンス部門、創作部門が行われ、5月に入ってからクラシック部門の予選開始という日程で行われていたのだが、今年初めて上記4日間で全部門同時開催という形で行われた。すべての決選を観ることは時間が重なって無理になったが(私はモダンダンスのジュニア2部、1部の決選は観ることが叶わなかった)、両ジャンルの参加者や関係者が一堂に集まる催しとなり、ジャンルを超えた交流や刺激を受け合う可能生が膨らんだという良い面があったように思う。
今年の参加者は、1078名。予選、準決選、決選と3段階で審査が行われるクラシックバレエ部門女性ジュニア2部と1部を筆頭に高レベルな踊りがひしめくコンクールとなった。そのそれぞれの部門でトップに輝いた作品をご紹介する。

クラシックバレエ部門女性ジュニア2部1位は、『エスメラルダ』よりダイアナのヴァリエーションを踊った土屋景衣子(大阪・田中バレエ・アート)。自然ななめらかさがあり、伸びやかで観ていて気持ちの良い素直な踊りだった。
クラシックバレエ部門男性ジュニア2部1位は、『海賊』よりランケデムのヴァリエーションを踊った河野琉也(大阪・Studio MAGGOT)。テクニックはもちろん、伸び伸びとした自然な演技が観客の心を掴んだ。ラスト近くの背中を見せたジャンプでの開脚も美しく眼に残った。
クラシックバレエ部門女性ジュニア1部1位は、『くるみ割り人形』より金平糖のヴァリエーションを踊った大谷遙陽(神奈川・佐々木三夏バレエアカデミー)。普段観なれた振りとはまったく違う振付での金平糖。鋭角的な感じも受ける振付、かなり難易度が高い動きを高レベルでこなしていた。
クラシックバレエ部門男性ジュニア1部1位は、『バヤデルカ』よりソロルのヴァリエーションを踊った北口雅人(兵庫・北口抄子バレエスタジオ)。彼は昨年2部で1位を獲得して1部に上がったばかり、このカテゴリーでは年少だが、高さのある確実なバッチュ、ゴムのような柔軟性とキレのある動きが目を引いた

2014kobe_01.jpg クラシック女性ジュニア2部 2014kobe_02.jpg クラシック男性ジュニア2部
2014kobe_03.jpg クラシック女性ジュニア1部 2014kobe_04.jpg クラシック男性ジュニア1部

クラシックバレエ部門女性シニア1位は、『海賊』よりヴァリエーションを踊った松浦梨歩(大阪・松田敏子リラクゼーションバレエ)。着地音が小さな良いジャンプ、トゥールも安定して全体にスムーズで良い踊りだった。
クラシックバレエ部門男性シニア1位は、『くるみ割り人形』より王子のヴァリエーションを踊った長谷川元志(愛知・神澤千景バレエスタジオ)。既に多くの舞台で活躍している彼、王子を体現できるスタイルもテクニックも良い。

2014kobe_05.jpg クラシック女性シニア 2014kobe_07.jpg クラシック男性シニア
2014kobe_06.jpg クラシック女性シニア 松浦梨歩 2014kobe_08.jpg クラシック男性シニア 長谷川元志

モダンダンス部門ジュニア1、2部は、私は踊りを観られなかったのだが、観た方によるとかなり良かったと聞く。2部1位は『The little painter』を踊った水野心梨(かやの木芸術舞踊学園)、1部1位は『妖霧に浮く』を踊った小澤早嬉(金井桃枝舞踊研究所)だった。モダンダンス部門シニア1位は、『wara_wo_nau』を踊った高瀬瑶子。日々、大阪・MRB松田敏子リラクゼーションバレエでレッスンしているダンサーだ。講評で、審査員の大谷燠が「これまで10年ほどこのコンクールの審査をしているなかで最も斬新」と評した作品。元Noismの青木尚哉の振付で、照明の具合によっては何も身につけていないかに見えるだろう肌色の身体にフィットした衣装、鍛え上げられた記号のような身体での研ぎ澄まされた表現を興味深く観せてもらった。

2014kobe_09.jpg モダンジュニア2部 2014kobe_10.jpg モダンジュニア1部
2014kobe_11.jpg モダンシニア 2014kobe_12.jpg モダンシニア 高瀬瑶子
2014kobe_13.jpg 創作 水野多麻紀

創作部門は今回出品が7つと少なく淋しかったのだが、受賞作は力作。水野多麻紀(水野聖子 DANCING KIDS STUDIO)振付の『伯爵夫人と画壇のグリーンテーブル』。水野自身と富士奈津子、新保恵が踊った。伯爵夫人が新保で、画壇が水野、グリーンテーブルが富士だろうか。大正ロマンとでも思えるようなどこかレトロな雰囲気の中、身体のコントロールが効くダンサーたちによる飄々としたものを感じさせるダンスでグリーンテーブル=間に横たわる何か、という言葉では表現できない者を表そうと挑んだ作品。この部門、最優秀賞は出なかったわけだが、次の作品にも期待したいグループだ。
順位詳細は、下記、神戸新聞ホームページ「神戸新聞NEXT」を参照。
http://www.kobe-np.co.jp/info/youbu/2014/main.shtml
受賞者の舞台写真とピックアップインタビューは、Dance Cube6月10日更新号「From Osaka」に掲載予定。