関口 紘一

ロシア・バレエの美を極めるガラ・パフォーマンス「ロシア・バレエのスターたち2010」

多くの国は国家の威信をかけてオペラハウスの充実に力を入れている。なかでもロシアは、モスクワのボリショイ・バレエ団とサンクトペテルブルクのマリインスキー・バレエ団という世界最高水準の二つのカンパニーを擁するバレエ大国である。
エネルギッシュなダンサーによる勇壮壮麗な舞台を得意とするボリショイ・バレエ団と典雅で格調高い美を誇るマリインスキー・バレエ団は、時折、プリンシパル・ダンサーや振付家を移籍して、刺激を与え合い、競い合って発展を遂げてきた。そして、厳しいライヴァル関係にあると思われていたこの二つのビッグ・カンパニーが、07年には日本で合同ガラ公演を敢行して、バレエファンを驚かせ、大いに喜ばせた。ロシアでも、もちろん、この二つのカンパニーが共演することはあるが、合同のガラ公演が開催されることはなかったと思われる。
そして今年は、3年ぶりに第2回目のボリショイ・バレエ&マリインスキー・バレエ合同ガラ「ロシア・バレエのスターたち2010」公演が開催される。ロシア二大バレエ・カンパニーの男女4人ずつ計16名の選りすぐりのダンサーたちが集い、ロシア・バレエの美を極める舞台が展開されるのである。

「ロシア・バレエのスターたち2010」はA・B二つのプログラムが組まれている。
まずはAプロの『パ・ド・カトル』(ドーリン振付)。ボリショイのマリーヤ・アレクサンドロワとスヴェトラーナ・ルンキナ、マリインスキーのエフゲーニャ・オブラスツォーワとウリヤーナ・ロパートキナが妍を競う。美貌のアリーナ・ソーモアとレオニード・サラファーノフの『眠れる森の美女』(プティパ振付)のグラン・パ・ド・ドゥ、ナターリヤ・オーシポワと爆発力を秘めたイワン・ワシーリエフが踊る『海賊』より(プティパ/チェクルィギン振付)など、マリインスキー組とボリショイ組が交互に踊っていくプログラムになっている。
Bプロではマリンスキーのエフゲーニア・オブラスツォーワとソーモア、ボリショイのオーシポワとルンキナによる『フローラの目覚め』パ・ド・カトル(プティパ/レガート振付)。Aプロでは、オブラスツォーワと人気急上昇のマクシム・ジュージンの『シンデレラ』より(ラトマンスキー振付)、ルンキナと演技派として注目を集めるアレクサンドル・ヴォルチコフの『幻想舞踏会』よりデユエット(ブリャンツェフ振付)、アレクサンドロワと今年、マリンスキーからボリショイに移籍したミハイル・ロブーヒンの『ドン・キホーテ』(プティパ/ゴールスキー振付)、Bプロでは、ザハーロワとアンドレイ・メルクーリエフの『Cor Perdut』(デュアト振付)、ソーモワとウラジーミル・シクリャローフの『パピヨン』(タリオーニ/ラコット振付)、ロパトキナとイーゴリ・コールプのコミカルな『ザ・グラン・パ・ド・ドゥ』(シュブック振付)、そしてロパトキナの『ロシアの踊り』(ゴレイゾフスキー振付)などが続々と登場する。

closeup1007a.jpg

ボリショイ・バレエ&マリインスキー・バレエ合同ガラ公演
「ロシア・バレエのスターたち2010」

●10/23(土)、24(日)、26(火)、27(水)
●東京文化会館
<Aプログラム>
10/23(土)14:00、 10/26(火)18:30
<Bプログラム>
10/24(日)14:00/10/27(水)18:30