解説:文葉

けれん/けれん味

 演出用語で、外連とも書きます。宙乗り、早変わり・本水使った水芸など見た目本意の、俗っぽい演出のこと。筋とは違う部分でお客さんを惹きつけようとする演出です。具体的に宙乗りなどをしなくても、奇をてらい、はったりやごまかしをきかせたいやらしい見せ方をする場合も「けれん味のある」なんて、批判的に使います。けれども、けれんを悪者扱いばかりしてしまっていいのでしょうか。毎年7月、東京の歌舞伎座では、宙乗りで知られる市川猿之助一門の演目がかけられます。ここでなら、けれんはエンタテインメントに必要なものなのね!と納得できるはず。宙乗りがギネスブックに記録があるし有名ですが、江戸時代の歌舞伎にあこがれた猿之助の舞台はけれんが満載。彼がプロデュースする「スーパー歌舞伎」は、日本の伝統文化を倦厭しがちな向きにもおすすめです。