解説:文葉

スプリッツ (英/the splits)

両脚を前後、左右に開脚するストレッチ運動のこと。splitは「割る、裂く」といった意味があります。
プとピ、どっちだったっけな。私だけでしょうか。スピリッツと間違えてしまうかもしれませんが、つづりを素直に読むとスプリッツなのですね。

バレエを習っていると人に言うと、決まって「え、じゃあ、ぺたっと床に両脚ついちゃうの?」と興味津々に訊ねられる。そんな経験をお持ちの方も多いはず。開脚はバレエに限らず、体操、新体操、チアリーディング、フィギュアスケートなど、動きの美しさ・芸術性が求められるジャンルには必須。確かに、バレエの上達は開脚ありき。バレエを習い始めたのと同時に始める運動じゃないでしょうか。股関節まわりと脚の筋肉をほぐすと同時に上半身もあるべきところに整っていく感覚があって、開脚は気持ちがいいもの。何が何でも180度! と「形」を目標にするのではなくって、身体全体の筋肉の柔軟性を高めていって、徐々に「力みなしに」180度まで開けるのが理想ではないでしょうか。

前後・左右、脚を開けるところまで開き、骨盤を立てるように背筋を伸ばし、足のつま先と甲も伸ばします。この形ができあがったら、脚の裏全体をおへそからつま先方向に引っ張るように意識を集中させてみましょう。そこから呼吸は止めずに、上半身を前後左右に倒していきます。前方向のとき鼻を膝や床につけられますか? 最終的には手を床に添えて支えることなく、上半身を倒せるように…。

180度に近付くには、片方ずつじっくり伸ばすことをお勧めします。前後方向なら、まずは前だけ伸ばして後ろは膝を緩めて。伸ばしたほうの脚の裏、ハムストリングスや膝をまっすぐにする感覚を味わい、斜めに傾く骨盤を床と水平に整えられる柔らかな股関節を作ることに専念してみましょう。そして、左右方向では、例えば左ひざを折りかかとを体の内側に持ってきて、上半身を右方向に倒してみて。伸ばしている右脚をフレックスしてつま先を右手で掴み、左手は真上に上げて左手の方を見上げます。深呼吸と共に、体の中心から外に外に広がっていくイメージを。私は、広く澄み切った空の下、宇宙と繋がっている自分を思い描きます。するとどうでしょう。身体の芯からほぐれていき、ほくほくしてくるのです!

開脚し始めの方へ。自分の身体の反応を無視して、呼吸を止めてぐいぐい力任せに行わないで。筋を痛めてしまうので危険です。あくまで焦らず、継続は力なり。体が温まっている入浴後がより伸びやすく効果的でしょう。

最後にスプリッツ応用編のご紹介です。左右に開いた状態で真上に「伸び」をして腰を床から浮きあがらせてみましょう。両脚を支えに腹筋と背筋で腰を持ち上げる。…できるかな?