【ユーリ!!! on ICE × Chacott】 衣裳デザインの裏側 <第3回>

ユーリ!!! on ICE × Chacott:衣装デザインの裏側

いよいよ、本格男子フィギュアスケートアニメ「ユーリ!!! on ICE」が始まりました。
最初にチャコットに衣裳デザイン原案のオファーがあったのは、今年の1月。今回、このアニメのために久保ミツロウさんが描き下ろした作品ということで、私たちも全部のストーリーはまだ知りません。この先どうなっていくのか楽しみです♪
そして、ストーリー以外にもうひとつ。選手が試合で着用する衣裳にも注目してください!
今回、特別企画として衣裳の原案をデザインした佐桐のインタビューを紹介していきます。元のデザインがどのようにつくられ、それがどのようにアニメ化されたのか、ぜひチェックしてくださいね!

― 第3回 ―

●3話は、ふたりのユーリがいよいよ対決、それも同じテーマのプログラムで対決するお話でした。
まずは日本の"勇利"の衣裳について伺います。どのようにデザインしたのですか?

━実は1、2話でも少し出てきていたのですが、勇利はヴィクトルの衣裳を着て滑るという設定で依頼を受けました。ですので、勇利というより、ヴィクトルに似合うというイメージでデザインしています。むしろ勇利は、自分で選んだのですが、憧れのこの衣裳を着ることにまだ不安がある、しっくりきていない感じもどこかに入れたかったのです。

監督からのリクエストは、男性である勇利が女性を演じるプログラム。女性目線で滑るので、衣裳の中に女性と男性の要素両方を入れて欲しいというものだったので、スピンのときの効果を狙って斜め切り替えにスカートのようなフリルを付けました。フリルの付け方にもこだわりがあるのですが、付け位置は少し生地を伸ばしながら体に添うように付け、裾はアシンメトリー、ハンカチーフヘムラインにして動きをだしています。

【ユーリ!!! on ICE × Chacott】 衣裳デザインの裏側 <第3回>

【ユーリ!!! on ICE × Chacott】 衣裳デザインの裏側 <第3回>

同じデザインでカラーは2色、大人のイメージのダークカラー、黒バージョンとパープルバージョンを描きました。勇利が着るならブルーのイメージなのですが、"女性"らしさも求められていたのでパープルにしました。アニメでは黒が採用になったようですが、デザインは少し変わっていますね。大きな光る飾りが特徴、フリルの裏は情熱を表現した赤でしたね。

●続いてユーリの衣裳についてはいかがですか?

実は私が一番気に入っている衣裳のひとつです。デザインする際は、まず、普段とは違う感じにしようと思ったのと、"おじいさまとの思い出"というキーワードでインスピレーションが湧きました。"天使"のような、人間とはかけ離れたイメージだったので、オールタイツというスタイルにしました。画像ではわかりにくいかもしれませんが、ベースには、シルバー系とアイボリーの光沢のあるベロア、白いストレッチチュール、白の2WAY素材を。そして飾りには、クリスタル、オパール、パール系のラインストーンと本物の羽を使い、白のグラデーションになるようにしました。
アニメではストレッチチュールの部分が黒で表現され、ストーンがキラキラ輝いていました。胸の十字架がポイントで、"伝説の透けクロス!"という言葉も出ていましたね。

【ユーリ!!! on ICE × Chacott】 衣裳デザインの裏側 <第3回>

【ユーリ!!! on ICE × Chacott】 衣裳デザインの裏側 <第3回>

今回はここまでです。
ユーリのオールタイツ衣裳のデザイン画を実際手に取って見た方は、
「この素材感が伝わらないのが残念・・・」とおっしゃいます。
実際に衣裳を制作して、皆さまにお披露目できたらいいなぁと考えています(?!
次回もお楽しみに♪

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