【ユーリ!!! on ICE × Chacott】 衣裳デザインの裏側 <番外編2>

【ユーリ!!! on ICE × Chacott】 衣裳デザインの裏側 <番外編2>

ー 番外編2 ー
完全新作劇場版の制作発表も決定し、まだまだ楽しみが続く「ユーリ!!! on ICE」ですね!
さて、久しぶりの「衣裳デザインの裏側」番外編では、ユーリ・プリセツキーのエキシビションの衣裳についてご紹介します。
このエキシビションの映像は、5月26日(金)発売のBlu-ray&DVDに特典映像として収録されているそうです。

さっそくデザイナー佐桐に話を聞きました。

●この衣裳のデザインポイントはどこですか?

―「試合に勝つための衣裳」ではなくて、「本人が着たいもの」を想定して考え、色が先に決まりました。
山本監督からは、ジャケットスタイル、サングラス、グローブ、ロザリオ、ニーハイブーツ、と具体的なキーワードをいただきました。

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●パープル、それも無地ではなく柄が入っていますね。

―はい、縦糸と横糸に違う色を使っていて、角度によって表情が違ってみえるシャンブレーという素材を使っています。アニマル柄(キリンか牛のような模様)になっている素材を見つけて「ユリオっぽいな」と思い、これに決めました。 細身のジャケットスタイルを提案しています。

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●袖口と衿は色が違いますね

―素材の表と裏で色が違うので、折り返してそのまま違う色が出るようになっています。1枚の生地でリバーシブルになっているイメージです。
衿の形は、ジャケットの柄を活かしたかったので切り替えなど入らないショールカラー(へちまカラー)にしました。

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●衿や背中に付いているキラキラはどんな飾りですか?

―スタッズか、角度によって色がかわるストーンにしようと思いました。

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●大胆なインナーですが、これは肌が透けているんですか?

―インナーに関しては2パターン用意しました。ひとつは肌見せのタイプです。目の粗いフィッシュネットというネット素材を使い、クロス(十字架)の形にストーンを貼ります。このフィッシュネットもひっかかりやすいので、上級者向けの素材ともいえますね。
もうひとつは、ラメを織り込んであるニットに箔をプリントした素材の上に、細かい目のネットを重ねる提案です。このニット素材、全体で見るとレインボーになっています。

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●ネットの穴がかなり大き目ですが、これにどうやってストーンを貼るのですか?

―この部分のストーンも角度で色が違って見える色を選びました。生地の網が交差する部分にひとつずつボンドでストーンを貼っていきます。

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●バックスタイルはYバックなんですね。

―肩甲骨を動かしやすいのでYバックにしました。
インナーはパンツに入れない想定なので、裾をラウンドカットにしています。

●生地の端の始末はどうなっているんですか?折り返したら見えてしまいますよね!?

―切りっぱなしでもいいのですが、ネックと裾をパイピングテープで仕上げることで引き締まった印象にしています。シルエットもしっかりしますね。

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●パンツはベロア素材ですね。何となくエナメルのような素材を想像したのですが・・・

―そうですね、エナメルは少しごわごわするのと、光り過ぎるので避けました。

●光り過ぎない方がいい理由はあるのでしょうか?

―エナメルの光り方は、戦隊ものやレースクィーンの衣裳によく使われていますね。コスチューム感が強いので、今回出したかったこなれた感じが出ないからです。

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●この衣裳は小物がたくさんありますね。このクロスのネックレスもオリジナルでつくるのでしょうか?

―既製品で探してもいいのですが、ベースに飾りを付けたりしてつくることもあります。社交ダンスのドレスを製作するときにも、細い紐をストーンで挟んで髪飾りやアクセサリーをオリジナルでつくったりします。
グローブと、ニーハイブーツは合成皮革を使いました。これにもスタッズを付けました。

この衣裳が動くところが見られず残念に思っていましたが、原案に近いデザインの衣裳で滑るシーン、試合とは違うユーリ・プリセツキーを見ることができてよかったです!
いかがでしたでしょうか?ご覧になった皆さんの感想も気になるところです。

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