令和元年台風 19 号により、被災された皆さまに心よりお見舞い申し上げますとともに、
被災地の一日も早い復旧をお祈り申し上げます。

【ユーリ!!! on ICE × Chacott】 衣裳デザインの裏側 <番外編>

【ユーリ!!! on ICE × Chacott】 衣裳デザインの裏側 <番外編>

― 番外編 ―

アニメ「ユーリ!!! on ICE」の放送が終了して約1か月が経ちましたが、皆さまから多くの熱いリクエストをいただき、コラボカフェ第2弾の開催も決まりました。
再び衣裳を見ていただける機会もできたところで、今回は番外編として、チャコットが制作した「勇利のフリースケーティング衣裳」ができ上がるまでを少しご紹介いたします。
衣裳展示をご覧になった多くの方から「どうなっているんですか?」とお問い合わせいただいた内容にも、一部ここでお応えします!

まずは衣裳ができ上がるまでの流れを簡単にご紹介します。

(1)デザイン画を描く ⇒ (2)パターン(型紙)を作成 ⇒ (3)トワルチェック ⇒ (4)パターン修正 ⇒ (5)実際の生地で裁断、縫製 ⇒ (6)飾り付け ⇒ 完成!

この工程に沿ってご紹介していきます!

(1)プレゼンテーション用のデザイン画(写真右)とは別に、実際に形にするため、デザイン画をより分かりやすくした指示を入れたデザイン画(写真左)を起こします。

【ユーリ!!! on ICE × Chacott】 衣裳デザインの裏側 <番外編>

(2)(1)で作成したデザイン画に基づき、パタンナーが型紙をひきます。

勇利の衣裳は、インナー・ジャケット・パンツで構成されています。
インナーは、ストレッチネット素材で、身体にフィットするようにつくられています。
股下にはパンチ金具(スナップのような留め具)が付いていて、かぶりで着脱するタイプです。
ジャケットは、概ね通常の紳士服と同じようなパターンですが、最大の特徴はウエスト周りの切り替えと、前合わせの部分です。この衣裳でパタンナーが最も苦労したのもこの部分だったそうです。この部分がどうなっているのかという質問をたくさん受けましたが、このジャケットは"前開き"とだけお伝えいたします。
2枚の布がクロスしている合わせのデザインは、デザイナーとしてもこだわりの部分で、留めている部分が着用した時に見えないようにする工夫が凝らしてあります。

また、ほぼ通常の紳士服と同じといっても、スケート用衣裳ならではの違いを聞きました。
それは肩周りのゆとり。袖の形は通常とかわらない見た目になるように、袖山と袖幅を工夫しているそうです。

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(3)型紙ができあがると、仕上がりのイメージを確認するため、シーチングなどの生地で縫製したものをボディに着せ付けます。=トワル組み

【ユーリ!!! on ICE × Chacott】 衣裳デザインの裏側 <番外編>

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前合わせの部分について今回パターンを担当した尾留川に聞いてみました。パターン上ではどう出るかわからなかったので、一先ずは目安で生地を裁断し、トワルで試行錯誤してあの立体的なねじれを実現したとのことです。 ウエスト部分の異素材(ストレッチネット)切り替えも、トワルでボディを組んだ後にストレッチネット部分を入れ込んでいます。

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(4)デザイナーのチェック(トワルチェック)を受けます。修正箇所がある場合はパターンを修正し、なければ実際の生地で裁断、縫製に入ります。

△実際に使った布地

△実際に使った布地

実際にデザイナーからの修正指示があったか聞いてみました。
デザイン画のイメージに近づけるため、前見頃の中心にドレープを増やすことになったそうです。
通常はパターン、縫製と別のスタッフが手掛けることが多いのですが、今回はパターンも縫製も一人のスタッフが仕上げました。

【ユーリ!!! on ICE × Chacott】 衣裳デザインの裏側 <番外編>

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(5)縫い上がった衣裳に飾り付けをします。

縫いあがった衣裳は、飾り付けの工程に入ります。 展示までに時間がなかったこともあり、こちらはインナーとジャケットに担当を分けて進めました。

インナ―の胸元にびっしりと付けられたブルー系のストーン。ジャケットから見える部分だけと思いきや、動いた時も想定してこんなに付けられています!

【ユーリ!!! on ICE × Chacott】 衣裳デザインの裏側 <番外編>

△ジャケットのラインを糸でしるします。  (飾り付けの工程では女性用のボディを使いました)

△ジャケットのラインを糸でしるします。
(飾り付けの工程では女性用のボディを使いました)

ジャケットにはカラフルなストーンで模様が描かれます。
どのように貼っていくのでしょうか?

まずは型紙を描きます。※フリーハンドだそうです!!
それを生地に写し、ストーンを貼っていきます。貼る順序も気になります。
デザインの軸にあたる部分から石を貼り始めていきます。今回の場合は左右対称のデザインなので、正中線上のストーンやラインからスタートしたとのです。

【ユーリ!!! on ICE × Chacott】 衣裳デザインの裏側 <番外編>

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△ストーンを貼りたい場所にボンドを置きます

△ストーンを貼りたい場所にボンドを置きます

△置いたボンドの上にストーンを貼っていきます

△置いたボンドの上にストーンを貼っていきます

【ユーリ!!! on ICE × Chacott】 衣裳デザインの裏側 <番外編>

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△だいぶできてきました!!!

△だいぶできてきました!!!

ストーンの貼り方については「衣裳デザインの裏側 第4回」もご覧ください。
飾りが付いたら完成です!

ほかにも気になるポイントや皆さまから受けた質問について聞いてみました。

●この衣裳のパンツにファスナーは付いていますか?

―(佐桐)━このパンツはウエストがゴムではき込みタイプになっています。 実際にオーダーいただく場合には、選手の好みや衣裳全体の雰囲気によってファスナー付きにしたり、なしにしたり変わってきます。

●パンツの前にラインが入っていますが・・・

―(尾留川)━コバステッチをかけてピンタックにしています。
コバステッチ」は布の端ギリギリ(際)を縫うことで、ピンタックは縫ってひだをとることだそうです。
これだけの距離を細い巾でまっすぐ縫うんですね!

●裾に付いているひも(ゴム)に名前はありますか?

―(佐桐)特に名前はないと思いますが、私は足掛けゴム、と呼んでいます。
付け方も色々ありますが、今回はかぎホックとスナップを併用しました。
パンツの裾を靴にかぶせて、このひもを靴の下に通して留めます。
激しく動いて裾が上がってくることを防ぐほか、ピンと張るので脚のラインもすっきり見えます。

●もうひとつ、デザイン画ではジャケットのサイドにスリットが入っていたのですが、実際の衣裳には入っていません。何か理由はありますか?

―(佐桐) 前の留め位置が比較的上にあるため、前端の裾がかなり開く(動く)ことが想定されました。そのままサイドスリットをいれるとスピンなどで開き過ぎてしまう可能性があることと、ヒップラインをより美しく見せたいのでスリット無しに変更しました。

以上で番外編は終わりです。いかがでしたでしょうか?
1着1着、たくさんの技術を持つスタッフが着る人を思いながら心をこめてつくっています。
その思いがが少しでも伝わっていれば幸いです。。

そして、今回の勇利の衣裳、皆さまの気になっていた疑問、解決できましたでしょうか??
まだまだ聞いてみたい!という方は・・・・

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#デザイナー佐桐への質問
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のハッシュタグをつけてツイートしてください!!後日、回答を番外編2として公開いたします♪♪

※ いただいたすべての質問にはお答えできるわけではありません。予めご了承ください。

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