バレエの絞り込み記事一覧

仕込みとバラシ

舞台用語の対義語、登場。華やかなステージの前後には、スタッフ陣が行う大 道具などの搬入・搬出、照明・音響のセッティング作業があります。準備の方 を「仕込み」、劇場から撤退する作業を「バラシ」。大きな公演の仕込みは演出 家、照明家、音響、舞台美術家、舞台監督たちが練ってきたプランをいざ形にす べく、初日の数日前に行われ、「ここの明かりはもうちょっと上手に振って」とか 照明・美術の微調節、マイクの音響

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2009/02/08掲載

三大バレエ(さんだいばれえ)

「チャイコフスキーの三大バレエ」。チャイコフスキー作曲で、ロシア帝室バレエ団 のバレエ・マスターだったマリウス・プティパの振付による、「眠れる森の 美女」「くるみ割り人形」「白鳥の湖」を指す。今やクラシック・バレエ の代名詞である「白鳥の湖」も、初演はかなりの不評だったようです。改訂を加 えた再演で現行の作品になり、それからは32回転のフェッテで盛り上がる、人気演目の座を得たのです。 [解説]文葉

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2009/02/08掲載

こけら落とし(こけらおとし)

新築された劇場などで行われる初めての興業。劇場のお披露目公演のこと。かつての劇場は木造の芝居小屋。「こけら」とは木片・木くずのことで、かんなやのこぎりを使ったあとの木くずがそこかしこに散っていたのでしょう。屋根に残った木くずを落成時に払い落としていたことから、落成を祝してかけられるお芝居や興業を指す言葉になりました。 こけら落とし公演は、劇場に足を運ぶお客様へのお披露目パーティーであって、これから

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2009/02/08掲載

後見(こうけん)

三省堂「新明解 国語辞典」によれば、第一義的には「幼少な家長の代理、もしくは補佐をすること。またその人」とあります。あとは、法的用語の説明。三番目に、歌舞伎の云々と触れられています。この言葉は、日本の伝統芸能から派生した言葉です。クラシックバレエにはまったく出てきませんが、日本発祥の舞台芸術、能、文楽、歌舞伎、日本舞踊などの上演中に舞台上に現れる演者の世話人さんのこと。作品舞台を作り上げる重要なピ

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2009/02/08掲載

ゲネプロ

ゲネラル・プルーベGeneral Probe(総稽古)の略。さらに略して「ゲネ」だけになってしまうことも。 日本では最終の総稽古を意味し、作品の総仕上げとして、ノンストップで本番とまったく同じ状態で行う。いつも本番を意識して稽古してなくちゃいけないんだけどね。本番を目前に控えた「舞台」はぴりっとした空気が漂います。それはキャストだけでなく、照明さんも音響さんも大道具さんも小道具さんも、作品に関わる

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2009/02/08掲載

芸術監督(英/Artistic Director)

昨年2002年のバレエ界で大きな話題といえば、02/03シーズンより、貴公子と騒 がれる人気ダンサー、ウラジーミル・マラーホフがベルリン国立歌劇場の芸術監督に 就任したことでしょうか。ダンサーという職業の枠を飛び越えて、彼の鋭い感性が輝く新 境地を心待ちにするバレエ好きや関係者から関心が多いに寄せられ、演出振付、そして主役 のソロルの2足ならぬ、3足のわらじを履いて臨んだ『ラ・バヤデール』(200

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2009/02/08掲載

けれん/けれん味(けれんみ)

演出用語で、外連とも書きます。宙乗り、早変わり・本水使った水芸など見た目本意の、俗っぽい演出のこと。筋とは違う部分でお客さんを惹きつけようとする演出です。具体的に宙乗りなどをしなくても、奇をてらい、はったりやごまかしをきかせたいやらしい見せ方をする場合も「けれん味のある」なんて、批判的に使います。けれども、けれんを悪者扱いばかりしてしまっていいのでしょうか。毎年7月、東京の歌舞伎座では、宙乗りで知

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2009/02/08掲載

くるみ

チャイコフスキー三大バレエのひとつ、『くるみ割り人形』の愛称。 1892年12月18日、マリインスキー劇場にて、E.T.A.ホフマン原作、マリウス・プティパ台本、プティパの高弟のレフ・イヴァーノフ振付で初演(これもはっきりしていなくて、1幕はプティパが、2幕は病床に伏せった師匠に替わって振付たと言われる)。 『永遠の「白鳥の湖」-チャイコフスキーとバレエ音楽-』(森田稔著、新書館)で見つけた「くる

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2009/02/08掲載

ガラコンサート(gala concert)

お祝いのコンサート。何を祝うかはさまざまですが、記念行事や前夜祭、優勝記念、落成式など出演者も観客もハレの気分で行うもの。オペラもバレエなどで考えると、巨匠作曲家の生誕○○年記念とか、振付家の偉業を祝って、とかですね。普段は同じ板に立つことはないような主役級大スターの競演はまさにごちそう! 盛装で着飾ったご婦人方が客席を彩り、公演をいっそう華やかなものにします。演目は有名作品のハイライトやキャスト

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2009/02/08掲載

楽屋(がくや)

劇場、テレビ局などの出演者の控室。出演者が劇場に入ったら、本番以外のほとんどの時間を過ごすことになる部屋です。そのため、劇場に入ることを「楽屋入り(いり)」、終演後帰ることを「楽屋出(で)」と呼んでいます。鏡の前でお化粧をしたり、衣装を着替えたり、柔軟体操したり、くつろいだり。舞台に出るための準備を一通りするための場所ですが、現実と虚構の交差点といえばいいのでしょうか。思い思いに「舞台のための自分

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2009/02/08掲載

上手/下手(かみて/しもて)

客席から舞台へ向かって右側が上手、左側が下手。 外国では、舞台から客席に向かって右側をライトハンド、左側をレフトハンドという。主客が逆になります。話がそれますが、私は個人的にやや下手寄りの席に座るのが好きです。"音楽は右耳から聞くと鮮明に聞こえて良い"という説があると知ってから、右耳が中央に向く下手側で観た方が、単純に音楽もダンスも楽しめるかな...という狙いがあって。単なる 気休めでしょうか。 

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2009/02/08掲載

カノン(英・仏/canon)

音楽用語。ですが、振付方法にも応用されて使われてますね。カノンとは、パッハベルのカノンが有名ですが、音楽之友社の新編・音楽中辞典によれば、「厳格な模倣による対位法的手法の一種。また,その手法によって作られた楽曲」とあります。模倣のパターンも様々で、基本は「同一旋律を複数の声部が一定の時間的間隔をおいて模倣してゆく」もの。それにも2パターンあって、同じ高さの音での場合と、一定の音程距離を保っていく場

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2009/02/08掲載

オーケストラピット(英/orchestra pit)

客席の前側の一部が可動式(セリ)になっていて、上げたり下げたりできるよ うになっている構造。可動式ではなく、固定床だったり、客席床のフタをはず すとオーケストラピットが現れる劇場も。セリ構造の場合、舞台面まで上げて エプロンステージ(せり出し舞台)として使うこともあります。オペラ誕生のモンテベルディの時代からオケピは存在していたようですが、その時代時代でオケピの構造は変貌をとげます。指揮者が客席を

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2009/02/08掲載

表方/裏方(おもてかた/うらかた)

舞台の緞帳(引き幕)を境にして分別されたスタッフさんたちのこと。表方は興行の経営面に携わるプロデューサー・制作スタッフのことを指し、主に来場客向けでスーツ姿が仕事着。裏方は、照明や音響、美術、衣裳など、板の上に乗せる作品・出演者にダイレクトに関係してくる「職人」さん。 まだ学生だった頃、「オモテカタの手伝いしない?」と友人からバイトに誘われ、頭のなかが「?」マークでいっぱいになったことがあります。

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2009/02/08掲載

一期一会(いちごいちえ)

一生に一度限りの機会のこと。語源は茶の湯において「茶会に臨む際は、その機会を一生に一度のものと心得て、主客ともに互いに誠意を尽くせ」といった教えからきた言葉。「一期」は仏教用語で、人が生まれてから死ぬまでの間、一生涯のこと。「一会」は主に法要などのひとつの集まりや会合を意味していて、仏教とも関係の深い言葉だそうです。以前買い物中に茶道をされている店員さんと、バレエと茶の湯に通じるものがある!と盛り

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2009/02/08掲載

「日本のバレエはじまり物語」エリアナ・パヴロバとオリガ・サファイア その十一 エリアナ・パヴロバと貝谷八百子

コラム/その他関口 紘一 Text by Koichi Sekiguchi 前回まで書いてきたように、エリアナ・パヴロバは日本のバレエ界を発展させる多くの教え子を育てた。エリアナはその多士済々の教え子の中で貝谷八百子には、華やかなスターの資質を認めていたと思われる。   八百子の父は、九州で財をなした代議士の貝谷真成である。八百子は1921年福岡県に生れ、幼い頃は身体が弱かった。日本舞踊を基本と

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2009/01/31掲載

「日本のバレエはじまり物語」エリアナ・パヴロバとオリガ・サファイア その十 エリアナ・パヴロバと服部智恵子

コラム/その他関口 紘一 Text by Koichi Sekiguchi 服部智恵子は1908年12月25日、帝政ロシア治下のウラジオストックに生まれた。父は滋賀県出身の貿易商で、彼女は長女だった。 ウラジオストックでは日本人小学校に学んだが、ロシア人の友人も多く、社交ダンスを学びやがてバレエに魅了される。 サンクトペテルブルクのバレエ・アカデミーでアンナ・パヴロワと同期だったルジンスキーに師事

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2009/01/31掲載

「日本のバレエはじまり物語」エリアナ・パヴロバとオリガ・サファイア その九 エリアナ・パヴロバと東勇作

コラム/その他関口 紘一 Text by Koichi Sekiguchi 東勇作は、前号でご紹介した橘秋子や貝谷八百子とともに、当時の日本には存在しなかったバレエを非常に熱心に苦労して学び、日本にバレエを確立しようと情熱を傾けた最初の人である。 特に東勇作は、ディアギレフによって世界的な評判となったバレエ・リュスへの関心が強く、海外から取り寄せた資料によってフォーキンやニジンスキーの作品の上演を

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2009/01/31掲載

「日本のバレエはじまり物語」エリアナ・パヴロバとオリガ・サファイア その八 エリアナ・パヴロバと橘秋子

コラム/その他関口 紘一 Text by Koichi Sekiguchi よくいわれるように、エリアナ・パブロバの下からからは、多くの日本バレエの先駆者たちが巣立った。東勇作、貝谷八百子、橘秋子、服部智恵子、島田廣などがその代表的な人々である。しかしみな日本のバレエの先達らしく、それぞれ自身の目的をもっていたので、つぎつぎと彼女の下から去っていった。東勇作はエリアナの公演がほとんど小品ばかりだっ

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2009/01/31掲載

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