バレエの絞り込み記事一覧

花道(はなみち)

歌舞伎劇場特有の機構。通常、舞台下手側に一本、客席に向かって舞台の延長で道が造られています。演目によっては特別、両花道使用なんてこともあります。日本舞踊の最高峰「京鹿子娘道成寺」を二人で舞う場合とか。花道の由来は、能舞台の橋掛りから来たという説と、舞台役者に「纒頭(こんどう)」と呼ばれるお祝儀(花)を贈るために設けた歩み板から来た説とあるそうです。役者が見得を切る演出も花道の「七三」で決められると

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2009/02/25掲載

派手(はで)

「あの人、派手なパフォーマンスでみんなの気を引こうとしてるわ」とか、 「これじゃ派手すぎて会社には着ていけないかな~」とか。 とかく、派手という言葉はマイナスイメージに成りがち。派手なものが似合う人にとってはマイナスとは思っていないかもしれませんが...。色彩や行動、形態が人の目につきやすいこと、普通にしていても目に飛び込んできてしまうさまを「派手」といいますが、この言葉、元は伝統芸能にはかかせな

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2009/02/25掲載

はける

パフォーミング・アーツの世界では、舞台上(アクティング・スペース)にいた登場人物が出番を終えて袖に引っ込む、もしくは、大道具小道具を袖に片付けることを「はける」といいます。道具などに関しては「わらう」も使われます。「Aちゃんが上手にはけるのと同時に、Bちゃん下手奥から出てきなさい」「その椅子を転換中にはけてください」など、板の上と袖との移動にはけるという言葉が使われるのですね。三省堂の国語辞典では

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2009/02/25掲載

二枚目(にまいめ)

言わずと知れた、美男子のこと。江戸時代の歌舞伎小屋は、専属の役者を抱えていて8人のスターの絵姿を看板にして入り口前に掲げるのが習わしでした。そのうち、向かって右から2枚目に、白塗りをし、恋愛が中心の和事で主役をはる美男子がいつも飾ってあったことが語源です。ちなみに"三枚目"は、隣、3枚目には道化・ひょうきん役者がきたので。バレエの世界で、二枚目と聞いて浮かぶお顔はどなたでしょう。'貴公子'と二枚目

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2009/02/25掲載

二の舞(にのまい)

他人の失敗を繰り返してしまうことを、「二の舞を演じる」と言います。よく「二の舞を踏む」と誤用されますが、これは、二で始まる別の慣用句、「二の足を踏む」(=躊躇する)と混同してしまった結果です。 この「二の舞」、伎楽(ぎがく)と呼ばれる古代の舞楽の、「安摩(あま)」と「二之舞」で対となり一つの作品でした。「安摩」の舞の後、別な舞人が登場し「安摩」を真似しようとするのですが、 うまく真似られず滑稽な様

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2009/02/25掲載

奈落(ならく)

舞台や花道の床下の空間。ここには回り舞台(まわりぶたい)や迫り(せり)などの機械機構が設置されています。また、道具置場になっていたり、オーケストラピットがあったり。「奈落の底に転がり落ちる」など日常でも使いますよね。舞台用語としてでなく、サンスクリット語で「地獄」を意味する単語の音から派生したもの。ちょうどせり下がった状態で下を覗き込んだら...まっ暗。ですから、奈落と言われても納得です。ただ、実

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2009/02/25掲載

緞帳(どんちょう)

舞台と客席を区切る幕のこと。開演前、客席に入ると舞台に下ろされている幕のことです。開演・時間経過や芝居などの区切りを表したり、舞台転換を観客に見せないために使用します。綺麗な刺繍が施されている幕だったり、ドレープのきいた幕だったり、劇場によっては複数枚あり、演目ごとに変化を持たせることもできます。種類は、1枚の幕をそのままの状態で上下に昇降させる吊り下げ式のもの、ローラーに巻き付ける「巻き取り緞帳

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2009/02/25掲載

トルソ(伊/torso)

頭部と腕、脚がない自分の姿を想像するとちょっと怖い。 でも、有名な『サモトラケのニケ』や『ミロのヴィーナス』を見て不気味と思う人はそれほどいないでしょう。無意識のうちに欠けた部分を補おうとして、また遥か昔に想いを馳せながら鑑賞している人のほうがずっと多いと思います。トルソとは、イタリア語で「胴体」のこと。もともと彫刻の用語で、人間の身体のうち、頭部、腕、脚をのぞいたところを指します。踊るときはこの

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2009/02/25掲載

天井桟敷(てんじょうさじき)(英/paradise、仏/paradis)

1945年、マルセル・カルネ監督がナチ占領下のもと制作した不朽の名作、1840年代のパリ・犯罪大通りが舞台の恋愛絵巻「天井桟敷の人々」は、原題がLes Enfants du Paradis。パラダイス?! 舞台から最も遠く天井に近い客席層を天井桟敷と呼びます。英語・仏語では楽園に当たるパラダイスが当てられているのは、言い得て妙でしょう。ミラノ、パリ、そしてフランス宮廷文化が輸入され花開いたロシアな

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2009/02/25掲載

駄目出し(だめだし)

演出家から演出上の要望や注意を、スタッフ、演者に出すこと。駄目なところを言うことだなと、初めて聞いても想像しやすく通じる用語だと思います。が、駄目ってそもそもなんなのでしょうか?実は囲碁の世界からきた言葉なのです。囲碁は白と黒の石の数を競うのではなく、白黒双方それぞれ石で囲んだ陣地の広さ(目の多少)を競うゲーム。石で囲まれていない部分、どちらの地所にもならない所を駄目と言い、そこに石を打っても自分

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2009/02/25掲載

タランテラ(伊/tarantella)

民族舞曲シリーズ第2弾。南イタリア生まれで、8分の3拍子か6拍子のテンポの速い躍動的なのが特徴です。もともとはカスタネットやタンバリンなどを用いた踊りの曲だったのが、19世紀以降、芸術音楽に洗練されていきました。特にショパンやリストの作品が有名です。タランテラの由来は、タラント地方で生まれたという他に、「タランチュラ」という毒蜘蛛から来たという説があります。17世紀、毒蜘蛛に刺されたらタランテラを

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2009/02/25掲載

タニマチ

現在ではあまり聞くことのない言葉かもしれません。バレエもタニマチ文化で育った芸術です。もともと相撲用語で力士の後援者・ひいき筋を指したものでしたが、転じて、大相撲以外の分野の文化活動・表現者の後援者・ひいき筋についても使われるようになりました。実際の土地名に由来し、大阪市中央区の谷町。この土地に、相撲が好きで、力士の金銭や食事の面倒を見たり無料で治療をしたりしていた医者がいたことから、ひいき筋に散

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2009/02/25掲載

立端(たっぱ)

舞台上の大道具の高さ、床から天上までの距離など、あらゆる物の高さの測定に使う用語。家屋などの高さを言い表す建築用語から転用された。 「たっぱがあるから映えるわね」。舞台を観る側の私は普段出演者についてこんな会話を交わすため、てっきり「たっぱ=背の高さ」だと...。長身なダンサーは大輪の花が咲いたように。小柄な人は、愛嬌・個性がにじみ出てきて。たっぱは存在感に味方する。それが私の持論です。 [解説]

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2009/02/25掲載

立見(たちみ)

公演を立ったまま観ること、またその場所を指す。 全席立見の公演でない限り、当日チケットが買えなかった人たちが立見をします。当日券も補助席も全部はけちゃってそれでもお客さんを入れなくては!という緊急事態が発生してしまったときですね。疲れます。ただし、そこに集う人々は、「観たい」と思って訪れた人の中でもとにかく根性アリで熱気帯びていて、場所取りが大変ですがその人たちと肩を並べているのが妙に楽しかったり

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2009/02/25掲載

タイトルロール(英/title role[part])

作品のタイトルが人物名の場合、その役自身のこと。演劇、オペラといったパフォーミング・アーツや映画の世界で(場合によっては文学の世界でも?)使われる用語です。英語を直訳すると、タイトルになっている役。ほとんどが「主役」であることが多いけれど、バレエ『ドン・キホーテ』ではキトリとバジルの方がメインであるように、「タイトルロールだから主役」という方程式は必ずしも当てはまるわけではありません。また「役名で

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2009/02/25掲載

タイツ(英/tights)

髪をシニヨンにまとめ、ピンクのバレエタイツをはいた女の子を電車内で見かけると、「熱心にレッスン通ってるのねぇ」と思わず目を細めてしまう...。少しでもたるんで横線が入ったら美しくない。どんな動きにも脚にフィットすることが今では当たり前のタイツも、昔は伸縮性の乏しい素材でした。ってことは、一度プリエしたら、ひざが出てしまって元に戻らないってこと!? 想像してみてください。引き締まった肉体がタイツに映

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2009/02/25掲載

千秋楽(せんしゅうらく)

(1) 雅楽曲のひとつ。唐楽に属する盤渉(ばんしき)調の曲。舞のないもの。 (2) 能「高砂」の終わりにある文句。付祝言(つけしゅうげん)に用いる。 (岩波書店『広辞苑』より)あれ? 演劇、相撲などの興行の最終の日のことじゃないの? もちろんもちろん。通の間では、はしょって "楽(らく)"とか"楽日(らくび)"と呼んだりする最終日のことです。その呼ばれ方の由来は、上に挙げたように日本の伝統音楽から

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2009/02/25掲載

ロン・ドゥ・ジャンブ(仏/rond de jambe)

直訳すると、足の円。足の裏やつま先に絵の具や染料を付けておけば片足で空間に円がたくさんお絵かきできそうな動きです。 レッスン中はまずバーで、ロン・ドゥ・ジャンブ・ア・テールa terreを、それからロン・ドゥ・ジャンブ・アン・レール en l'airを行います。ア・テールは1番か5番のポジションから、片足をタンジュした形で前→横→後ろ(アン・ドゥオール en dehors)、後ろ→横→前(アン・ド

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2009/02/25掲載

ランヴェルセ(仏/renverse)

「倒された、逆さにされた、ひっくり返された、仰向けになった」という意味を持つ回転技のこと。 ちなみに、クレーム・ランヴェルセとはフランス語でプリンのことです。型を逆さにして外し、カラメルソースがかけられた姿を想像してみてください。 流派によってバージョンがありますが、ここでは一般的に使われるランヴェルセに絞ります。この回転技、言葉通り、やや傾斜し仰向け気味に上体を使いながら回転します。両足でではな

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2009/02/25掲載

マネージュ(仏/manege)

舞台上で跳躍や回転技を連続して行いながら、円の軌跡を描くこと。主にグラン・パ・ド・ドゥのコーダで、男性ダンサーが舞台上のキャストを蹴散らすようにジャンプしていたり、女性のヴァリエーション(ソロ)のコーダ部分でピケ・アン・ドゥダンで舞台を一周する、あれです。重力に逆らって、どのパも崩れることなく、スピードも落ちずに周りきる。まったくもってブラボーです。水面をなめらかに泳ぐ姿が美しい白鳥の足は、実は激

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2009/02/25掲載

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