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関口 紘一 text by Koichi Sekiguchi 
[2010.06.10]

安達悦子の『ライモンダ』第3幕 グラン・パ・クラシックほか 4作品

「ラフィネ・バレエコンサート」
東京シティ・バレエ団
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東京シティ・バレエ団の毎年恒例のラフィネ・バレエコンサート2010が開催された。
今回は、キミホ・ハルバートの2003年の作品『VISION OF ENERGY』、金井利久のショパンの曲による『ロマンス--- 綾---』、昨年もこのコンサートに振付を提供した小林洋壱の『HOTARU』、自身のカンパニーには初めて振付けるソ・ユンソクの『四季の中 秋:落ち葉の歌』、そして芸術監督、安達悦子の再振付による『ライモンダ』第3幕 グラン・パ・クラシックである。
バレエベースの比較的明るい雰囲気の舞台が主流で、動きもフェミニンな、女性的な洗練された美しさを表す舞台が心がけられていたと思う。新芸術監督安達悦子の目指す舞台が、少しづつみえてきたようにも感じられた。

『VISION OG ENERGY』はグレッキ、ロッシーニほかの音楽を使ったもので、橘るみ、志賀育恵、黄凱のソリスト3人とコール・ドは20名以上のダンサーが踊った。舞台前面にダンサーが横一列に並ぶなど、キミホ振付らしく舞台空間の全面に展開するダンス。明るく軽いユーモアも感じさせる動きで、次第にリズミカルな力感のある動きとなる。そしてパ・ド・ドゥから誕生するエネルギーをダンスの中に描いた。

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『ロマンス---綾---』は、ワインブルーと黄色、藤色のロングドレスの女性ダンサー3人(若林美和、古藤舞、宮田愛子)が踊った。それぞれのソロと3人の踊りを自在に組み合わせ、金井が最も好きだというショパンの曲にふさわしいロマンティックな雰囲気の舞台だった。
『HOTARU』は黒いスカートを着け、小さなライトを持った女性群舞をコントロールして、幼い頃のイメージを懐かしむような、確かめるようなリリカルなダンスを見せた。
『四季の中 秋:落ち葉の歌』は、バッハの曲を使い、落ち葉に象徴される秋の持つ情感を見つめ、真紅の衣裳の女性を踊らせた。一方の手首を90度に曲げて耳の辺りに添える動きをアクセントにしたダンスはなかなか気が利いていた。エンディングに小雪を舞わせて作品をしめ括った。
そして最後は、安達悦子がいままでカンパニーでとりあげたことのない作品として、初めて手掛けたのは『ライモンダ』第3幕 グラン・パ・クラシック。ライモンダ役は志賀育恵、ジャン・ド・ブリエンヌは黄凱が踊り、活気溢れる舞台が繰り広げられた。
(2010年5月9日 ティアラこうとう 大ホール)

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撮影:寺田真希
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