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関口 紘一 text by Koichi Sekiguchi 
[2006.06.10]

東京シティ・バレエ団のラフィネ・バレエコンサート2006

 今年の東京シティ・バレエ団のラフィネ・バレエコンサートは、3作品が上演された。
まずは、20世紀初頭、音楽フレディリック・ショパン、振付ミハイル・フォーキンでマリインスキー劇場で初演された『レ・シルフィード』。バレエ団の理 事でもある金井利久が再振付を施した舞台である。作品自体の成り立ちを踏まえた整然とした振付で、シルフと詩人の戯れを目の当たりにするかのようだった。 詩人を黄凱、プリマを若生加世子が踊った。
次は、ダンスワークスを主宰する野坂公夫の構成・振付による『曲-きょくまい-舞』である。ブラームスの「ハンガリー舞曲」の全21曲から10曲を選ん で再構成したものに、野坂が振付けている。男性4人女性10人のダンサーが、白いシャツに黒いパンツとサスペンダーを着けて踊った。曲想に富んだブラーム スの曲それぞれ1曲づつに、群舞やソロ、パ・ド・ドゥなど構成を変え、ユーモアのある動きをアクセントにして振付られていた。スピーディな展開で見ている だけでも楽しかったが、淡白なダンスでもう少し振付家の執着も欲しいとも思われた。志賀育恵、小林洋壱ほかが踊った。
最後はやはりバレエ団の理事である石田種生の新作『生贄』である。宗次郎や芸能山城組、ブルッフ、鬼太鼓座ほか様々の音楽を使っている。部族の人々、長 老や巫女などが登場する原始的な儀式の中に、主人公の少女と少年が登場する。少女が生贄に選ばれると、二人の愛の姿を描くパ・ド・ドゥが踊られる。関本美 奈と佐籐雄基ののびのびと若々しさを感じさせる踊りだった。そして、ラストシーンで演出の機智を見事に見せ、観客にも楽しいサプライズを与えた。
(5月14日、テアラこうとう大ホール)



「曲-きょくまい-舞」

「レ・シルフィード」

「生贄」
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