ワールドレポート ~世界のダンス最前線~

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関口 紘一 text by Koichi Sekiguchi 
[2005.01.10]

●ノボシビルスク・バレエの『白鳥の湖』

  ノボシビルスクは、シベリア鉄道のモスクワと極東の中間地点の都市で、今から110年くらい前に、オビ川に橋を架けるために開かれた。人口は170万人で オペラ・バレエ劇場は2800席を有し、マリインスキー、ボリショイ劇場よりも大きい。1999年からマリンスキー劇場のセルゲイ・ヴィハレフがチーフ・ バレエ・マスターに就任し、意欲的にクラシック・バレエのクリエイテヴな活動を展開している。03年には、アプローズでもご紹介したが、プティパの複雑な 振付をノテーションに基づいて復活しロシアの全劇場を対象とした演劇賞「黄金のマスク」を受賞した『コッペリア』と、『くるみ割り人形』を持って訪日公演 を行った。

昨年は『白鳥の湖』を日本の11か所で上演した。これは、プティパ、イワノフの振付とコンスタンチン・セルゲイエフ演出・構成に、第4幕にブルメイス ティル版を加えたヴァージョン。(公演当日のスタッフ・キャスト表には2002年セルゲイ・ヴィハレフ改訂となっていた。)

オデット/オディールはナタリア・エルショワ、ジークフリート王子はヴィタリー・ポロヴニコフで、ともにノボシビルスク・バレエ学校の卒業生だった。 コール・ドはプロポーションがそろっているが、われわれからみるとみんな大きく見える。小さな白鳥たちの踊りも小さくは感じられなかった。第4幕のコー ル・ドのフォーメーションは綿密に創られて見応えがあった。王子とロットバルトの1対1の対決があり、愛の力により悪魔を倒す。自力救済型のハッピーエン ドである。次回には、ヴィハレフがマリインスキー劇場でプティパの振付を完璧に近く復元した『バヤデルカ』を上演する、という。
(11月27日、昭和女子大・人見記念講堂)