ワールドレポート ~世界のダンス最前線~

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関口 紘一 text by Koichi Sekiguchi 
[2004.11.10]

●バレエ シャンブルウエストの定期公演は新作『LUNA(ルナ)』

 バレエ シャブルウエストの『ルナ』は、かぐや姫に題材をとった2幕構成の新作である。音楽はロシアの作曲家アレクサンドル・グラズノフの旋律の美しい音楽を、福田一雄と江藤勝己が構成している。
KAGUYAには川口ゆり子、時の帝には今村博明が扮して雰囲気のある踊りをみせている。物語は、月の宮廷を登場させた以外は、大筋でかぐや姫の伝説に 沿ったものである。竹取りの翁と翁の妻を、このバレエ団の本拠地がある八王子に伝わる車人形を使って表した。車人形は、人形遣いがキャスターの付いた箱形 の「ろくろ車」に腰掛けて自在に移動できる。人形の足が直接舞台を踏むことができるので、力強い演技が可能になるのである。
また、オープニングとエンディングには、メガスターIIという世界最多の500万個の星を投影することができるプラネタリュウムを使い、宇宙の深遠を舞台から客席に到るすべての空間に現前させた。
バレエ シャンブルウエストの舞台は、創作の基本的なところから様々な創意工夫を凝らしている。このスピリットは今後も発展させてほしいものである。
(10月17日、新国立劇場中ホール)